RECORD

Eno.665 夜行希逸の記録

初めの一


その夜に外に出てはいけないよ。
それに出会ってしまうから。
もしも出会ってしまったら、その場に身を伏せじっとしていなさい。

震えながら伏せた俺の頭に、真っ黒い何かを垂れ流した馬の首がそっと擦り寄ったのを、今でもまだ鮮明に思い出す。



「良い子はもう帰る時間ですよ」
「危ないからね、こうやって」