RECORD

Eno.96 加瀬秋日佐の記録

6月第2週


魂があるとすれば、そこから何かを搾り取ったんじゃないか。
そう思うくらいに心身を消耗している感覚がする。
眠れば回復するものなのだろうか。分からない。
神秘を扱うなんてこれまでに一度だってしたことが無かったから。

そりゃあそう。
どちらかというとそういうものは信じちゃいない方だった。
科学で全て説明できるなんてのは、正直それはそれで内心馬鹿にしていたけれど。

寮の質素なベッドに転がる。
頭痛が酷い。耳鳴りが聞こえる。
神秘とは、異能とはこういうものか?誰にとっても?

「…いや、それぞれやろなぁ」

瞼の裏で何かが瞬いているような気がする。



火の粉


捲れる紙





金色の光




知らぬ、分からぬのであれば。
進もう。行こう。行こう。
それ以外に何がある?

大丈夫、誰も呼んじゃいないよ。