RECORD

Eno.139 浮季草 斂華の記録

足元に這いずり廻り纏わり続けるもの

 神秘とは分からないモノ。不可思議なモノ。
 故に、恐怖が纏わりつく。

 しかし、それ故に克服され、解明され、科学に完全に否定されたら消え去るもの。

──じゃあ、の事がバレて、解明されたら?

 もし私が解明されたらどうなるのか?


 答えは、分からない。
 故に神秘と呼ばれるのだろう。

 でも、もし私の全てが神秘の産物で。
 もし"斂華"はどこかに消え失せていて、私の身体が神秘で構成されていて。
 そうでなくとも、私がここに在ることに神秘が関わっていたら。

 それが、解明されることで消滅したら。

 私はどうなってしまうのか。


 消滅への恐怖。
 生物の生存本能であり、生きていようとする反応であり。

 私が女でいなければならない嘘を吐き続ける理由。

 だから──。

れんげに、他人ひとの為の嘘なんて存在しないんだ。」