RECORD

Eno.1664 三嵜 煉の記録

『幼年期の夢』

将来の夢。 今は現実的な思考や今まで培ってきたものが、ふっと浮かべる事を邪魔するけれど。
昔は"何でもやりたかった"。

色んな場所を転校していたから、いろんな子に会った。 大体、何処の学校にも習い事をしている人が居て。
それが格好良くて、憧れて、やってみたくなって。 ……転勤の繰り返しに負い目を感じていたのだろう。
両親は、色んな習い事を快くやらせてくれた。

球技、音楽、体操、武道、パルクールなんかも。 ……どれも、人と比較が出来るもので。
どれも、また転校する頃には"憧れた子"を追い越してしまっていて。
……習い事に通えなくなると共に、追い越してしまった熱を保てなくて、やめていった。

きっとそれは次々に見つけていた目標で、次々に散らばっていってしまったのだろう。
"それ"が好きでないと気が付いた時、習い事をお願いするのはやめた。



「…………今思い出すにしては、ちょっと幼過ぎるかな。」

裏の世界を知ってしまい、そしてそれが軽く踏み込む程度では何も果たせない深さであることを知ってしまった。
……、話を盗み聞いている。 それを表と両立するのは簡単じゃなくて、両立しているのは凄いことだ。

道を、選ぶこともできるのだろう。 今、ではなく。 この先、いつか。
……決めるだけのものを、僕はまだ持っていない。