RECORD

Eno.188 柊 柑凪の記録

『カンナとの交換日記』Page19

敬愛する、わたしの良き親友へ

きみは"蒼い彗星"を追って、裏世界の神秘管理局の駐屯地へと向かった。
そこできみは、"蒼い彗星"の正体がきみの友達カレンだと知った。

きみは戸惑った。
きみが、神秘に触れてからの悩みを聞いてくれた自分の友達が、どうして永遠の戦いを続ける化け物に成れ果てたのか。

きみは悩んだ。
自分の日常を守るために成長させてきたこの力を、自分の友にぶつけるべきなのかと。
自分の力は、地から遥か高い"彗星"には届かないことを。

きみは戦った。
今傍にいる仲間を守るために、懸命に力と知恵と勇気を振り絞って。

そして、きみは今……神秘との向き合い方に、答えを出せずにいる。

きみは神秘の暴走によって、ひとを害する化け物に成ることを恐れながらも、
神秘がもたらす不思議な体験や、人間を超越した力に憧れてもいる。
人間の許容値を超えて溢れた神秘は、きみを精神の殻の中に閉ざして守ることを選んだ。

わたしは、カンナとカレンに、日常の世界へ帰ってきてほしいと願っている。
神秘に触れる前の自分に戻れなくとも、神秘がもたらしてくる非日常は絶望や痛みだけじゃない。
日常にはない希望や発見がそこにあることを、きみが一番知っているはずだから。

今はどうか、ゆっくり休んで。
目が覚めたら、また一緒に冒険しようよ。


きみの守護天使