RECORD

Eno.413 御田ニコの記録

デルフィニウム

レイズくんとお祭りに行った。

かき氷を食べ、レイズくんをからかい、びっきー姉妹のライブを観て
フルーツ飴を食べ、短冊を飾り、おみくじをひき、ハーバリウムを買ってもらった。

どこを切り取っても楽しかった夜。


その後はレイズくんの家に招かれて遊びに行った。
おどろきの一戸建て。
学者はもうかるらしい。ほんとに?

家の話から私の家族の話になった。
昔の、縁が切れた両親の話。

そこでどうにもフに落ちないところがあったのか、裏世界の話になった。
レイズくんは裏で活動することに覚悟と使命を持っているみたい。

私はもっとふわっとしたものでしかなかったから。
だから、覚悟も力も足りなくて、裏から目を背けた。
逃げても友だちに起きることが無くなるわけじゃないと知っていながら。
ホントによわい。

だから七夕で願っちゃった。
人を助けられる力をくださいって。
叶えてもらえるなら世界平和の方が1億倍いいのに。
わがままな願いごと。

だけどレイズくんはそんな私に助けられていたらしい。
弱い私を、強い人だと、憧れていると。
まっすぐとした想いだった。

そんな想いをもらったら立たない訳にはいかないじゃん。
もう一回立たなきゃ。


最後にレイズくんに告白された。
たぶん、マジなやつ、かな。

でも私には分かんなかった。
レイズくん含めて友だちはみんな好き。
でも私にはそこから引ける線がどこかわからない。


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PL660

七夕で買ってもらったハーバリウムを眺める。
ピンクとローズピンクが混じったキレイなデルフィニウム。

「……これで、よかったんだよね」

村で私が神様扱いされたころはみんなから愛された。
愛されていたと思っていた。
でも愛されていたのは『私』じゃなかった。
一つのできごとで愛されなくなった。
――家族からも。

愛が、自分が、分からなくなる。
答えがでないことばかりだ。
……今は強くなることを考えよう。











『想いを糧に種は芽吹いた。
――その願い、私が叶えよう』