RECORD

Eno.26 朔 初の記録

CASE:19










露呈するのは、だから時間の問題だったんだろう。







露呈、はまだしていないか。
あの子に見えては、まだ無い。
けど、バド部1年生の間で噂になってた話が、ついに私の元にも届いていた。
当然だった。人数がそこまで多いわけでも無いし。
怖いもの見たさで、招待されたグループをのぞいてみた。
というか、入るのを断れなかった。
一年みんな入ってるよって。
友達もそうなんだろうか。
いつも私はそうだった。
いつも私はそう。

グループにいる顔ぶれは、バド部1年だけじゃなくて、2年生も何人かいるようだった。
あっさり見て、全員は見なかった。
友人がいるか確認しなかった。
いたら、末恐ろしいような気がした。
嫌な気持ちが広がっていくようだった。
あの子ってクラスのグループにも入ってなかった。
バド部のグループにも当然いなくて。
ここのグループにも、勿論、いなかった。
だから見られることがないとたかくくっている。


「………」

グループを開くの、躊躇した。
まったりとした空気で通知がくる。
その通知も、怖くて見れなくて、目を瞑っていた。
チラと見たそこには。








のぞいてみよう
悪口!陰口!陰湿!冷笑!コラ画像なんか器用なもんだなぁ!

悪意。
悪意悪意悪意!!






ただの暇つぶしと娯楽。









通知は切った。
そのグループに入ってしまったことには違いがない。
でも、ろくに開くことはなかった。
それを責められることも、なかった。
責められることがないのに安堵した。
自分は目立つあの子と違って、縁っこの人間なんだとせせら笑った。


一体いつから変になってしまったかはわからない。
ただ、一瞬にしてに近しい速度には違いない。
先輩1人、いなくなってこれには、違いなかった。
それでも、クラスで過ごす彼女は何事もなく普通だったし。
ちょっとだけ怖がりの、クラスのマスコットとしての立ち位置は崩れなかった。




私はそのグループにいたのに、平然として話していた。
いただけで、何も言っていない。
ただ、冷や汗。
面の皮が厚かった。






じわ、じわ、と。
夏の湿り気が霧散するように。
冬の底冷えは、すぐそこに迫っていたのに。

春の暖かさが来て、それでも、進級するまで何事もなかったから。
寝ぼけた頭を持ってしまったのだ。