RECORD
夏休み、紗耶の部屋
コーヒーじゃなくてお茶を飲みに行ったのは久しぶりだったかもしれない。
茶葉もいくつか買ったからお菓子作りに使おうかな。
……
…………
>>4420408
「確かに思えば普通に流してましたけど、
髪の毛がカラフルだったり自然に白髪な人も多いですよね、ここ」
木を隠すなら森の中、という訳では無いけれど、
多種多様な人がいる北摩市だからこそ救われたんだろうなぁとは思う。
「あ、寂しいじゃなくて退屈って感じなんですね?
……や、ほら、大学生でお洒落も興味出て来たともなれば、
そういう相手が欲しいって気持ちも出てくるかなって」
仲のいい幼馴染が誰かの恋人になって離れていく。
きっと寂しい気持ちになるかな、と思っていたのだが、
そうでもないようで。
「神楽さんが彼女になれば退屈じゃ無いですよ?
……いや、冗談です。すみません、魔が差しました」
ド直球な冗談?を一つ。
>>4421475
「そこまでパニックになるとは……!?」
失言だったかもしれない。
でも、もにゃもにゃと言い聞かせるように言う仕草を見て微笑んで。
「一緒にいて欲しいからで恋人になってもいいと思うんですよ、私。
そりゃ、好きでもなんでも無い相手と付き合うのはダメですよ?
でも神楽さんも幼馴染さんも、互いが一緒に居て居心地良いなら
それはそれで恋仲になっても良いとは思います」
「……なんて、私が勝手に言ってるだけなんで、
最終的にどういう関係でいるかを決めるのは神楽さんですけど……。
聞いてて微笑ましいなぁって思ってそんな事言っちゃいました」
これは多分、要らぬお節介。
いつか相手に恋人ができた時、苦しくなったら可哀想だからなんて。
選択するのは自分ではないのにね。
「あ、レモンティーとケーキ来ましたよ。
食べましょっか……えっと、大丈夫です?」
ばふ、とベッドに突っ伏す。

「う~~~~~」

「ちがうもん……!そういうのじゃないもん……!」
ばたばたと脚を動かしたりゴロゴロしたり。
別に嫌いなわけじゃない。小さい頃からずっと一緒だったから、そういうビジョンが見えないだけ。
司くんに彼女ができたら、正直寂しい。
一緒に遊ぶことも、出かけることも少なくなるだろうし。
でもこの寂しさを恋心というにはあまりに不誠実だと思う。
取られたくないから彼女ができるのが嫌、なんて気持ちは所有欲だと思うし。
……それに、私は結局まだ秘密を打ち明けられていない。
タイミングが掴めないのか、怖いのか。

「……こんな状態で、そんなこと考えるなんて
都合がよすぎるよ」
何気ないSURFの会話を眺めながら、今日も結局伝えられぬままに夜が過ぎていく。

