RECORD
Eno.26 朔 初の記録
──だから春先に、またあの世界に迷い込んで、本当に吐き気がする心地だったの!!
どうして?
なんで?
また?
あそこのことは忘れて大人しくしていた。
あそこのこと、やっぱり私の空想だったんだって思い直していた。
北摩の街から離れて、千葉では一度も迷い込んだことなかったのに。
戻ってきたら真っ先になんてあんまりだった。
あんまりだ、そんなの。
あの夕焼けの赤色が怖かった。
得体の知れない怪奇たちが恐ろしかった。
私の好きな遊び場だったところが、まあまた目の前に現れたことが腹立たしかった。
癇癪起こした子供みたいだね。
なんて言われても、気持ちがまがんないのだった。
嫌いだった。
怖かった。
わかんなかった。
結局持ってる感情が。
嫌悪感を帯びていることだけが、確かなのだけど。
…
認めるわけにはいかなかった。
見てしまった。
認めるしかなかった。
それでもそれらを否定する気持ちでいた。
ありえない世界はあってはいけないとずっと思っている。
悪意を持った怪奇なんて滅ぼされるべきだった。
何より関わりたくないから、最低限の関わりで済ませている。
依頼をこなしたら、バイトよりいいお金がもらえるから。
それだけしか理由はないのだし。
最近はある程度収入も落ち着いたから。
関わらないようにした。
見ないようにした。
否定をした。
見なければ、見えないのとおんなじだから。
それって情けないくらいに向き合えてなかった。
矛盾の螺旋の中って吐き気がした。
でも、あの子は。
私の見ていた世界にいたようなあの子は。
どれだけ跳ね除けてもついてくるのだった。
私のイマジナリーに似ていた。
会うことが2度とないのに安心した。
きっともう一回、もう一つ近づけたら。
私はあなたのかっこいい私でいられないことだろうな。
──済んだ話だ。
残りは、否定をする。
嫌悪する。
何にも、懐かしい柔らかさを思い出さないように。
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そんなことはできないから、目を瞑っていよう。
いつまでも。
いつまでも。
──地に足つけた、現実で息を吸っている。
CASE:22
──だから春先に、またあの世界に迷い込んで、本当に吐き気がする心地だったの!!
どうして?
なんで?
また?
あそこのことは忘れて大人しくしていた。
あそこのこと、やっぱり私の空想だったんだって思い直していた。
北摩の街から離れて、千葉では一度も迷い込んだことなかったのに。
戻ってきたら真っ先になんてあんまりだった。
あんまりだ、そんなの。
あの夕焼けの赤色が怖かった。
得体の知れない怪奇たちが恐ろしかった。
私の好きな遊び場だったところが、まあまた目の前に現れたことが腹立たしかった。
癇癪起こした子供みたいだね。
なんて言われても、気持ちがまがんないのだった。
嫌いだった。
怖かった。
わかんなかった。
結局持ってる感情が。
嫌悪感を帯びていることだけが、確かなのだけど。
…
認めるわけにはいかなかった。
見てしまった。
認めるしかなかった。
それでもそれらを否定する気持ちでいた。
ありえない世界はあってはいけないとずっと思っている。
悪意を持った怪奇なんて滅ぼされるべきだった。
何より関わりたくないから、最低限の関わりで済ませている。
依頼をこなしたら、バイトよりいいお金がもらえるから。
それだけしか理由はないのだし。
最近はある程度収入も落ち着いたから。
関わらないようにした。
見ないようにした。
否定をした。
見なければ、見えないのとおんなじだから。
それって情けないくらいに向き合えてなかった。
矛盾の螺旋の中って吐き気がした。
でも、あの子は。
私の見ていた世界にいたようなあの子は。
どれだけ跳ね除けてもついてくるのだった。
私のイマジナリーに似ていた。
会うことが2度とないのに安心した。
きっともう一回、もう一つ近づけたら。
私はあなたのかっこいい私でいられないことだろうな。
──済んだ話だ。
残りは、否定をする。
嫌悪する。
何にも、懐かしい柔らかさを思い出さないように。
「いのらないから」
「夢も見ないから」
「そんなものいるって信じないから」
「いたら、全部打ち倒すか、明かすから」
そんなことはできないから、目を瞑っていよう。
いつまでも。
いつまでも。
──地に足つけた、現実で息を吸っている。