RECORD
Eno.392 悪喰 白の記録
書籍概要『悪食信仰・安喰村の衰退』
当該書籍は筆者の体験談や見聞きした話を元に作られた、安喰村と呼ばれる特殊な村落についての本です。
形態は小説の形を取っており、幾つかの章に分けられ、安喰村での出来事が詳細に記されています。これらはフィクション性の高い内容を幾つか挟みながらも、それらは全て実在の神秘事象に基づく出来事であることが確認されています。
また安喰村に関しても、この書籍が発売される前には三機関のどこもその存在を把握していませんでした。これは表世界からも裏世界からも、ほぼ完全に断絶された別空間に位置する村落であるという特殊な立地故であり、特定の手順を踏まずに踏み入ろうとすると、次元の狭間に放逐され帰還が非常に困難になるという特性を有しています。
この村落の存在が流布されることにより、村落に入ろうとする際の事故による行方不明者が増加する懸念に加え、この書籍には村落に踏み入るための手順も詳細に記されていたため、極めて高い確率で神秘漏洩を引き起こすと考えられました。そのため現在は資料用の原本以外は全て処分されています。
以下は当該書籍の章ごとに内容の要約です。
・1章
筆者が安喰村に住んでいるという父から送られた手紙を読み、帰省の為に村へ向かう。
筆者は幼い頃には安喰村に住んでいたこと。突然母と父が離婚し、母に連れられて村を出たこと、それ以来、父とは一切の連絡がつかなかったことが、回想にて判明している。
手紙には村に入る際に踏まなければならない詳細な手順が記されており、筆者は訝しみながらも、その手順を踏んで1時間ほどかけて村へと足を踏み入れる。
・2章
村の入り口にて、筆者は父と再会する。そのまま二人で村を見て回ることになる。安喰村は極めて文明レベルが現代を比べて遅く、何度も改修が行われたとみられる住居や、そのはずれには平安時代に見られただろう堅穴式住居の痕跡まで見つかったことが記されている。
章の終盤に筆者は乞食のような恰好をした白髪の少年とすれ違う。筆者が咄嗟に声をかけようとするほどに酷い有様であったと描写されていたが、村の住民は誰一人として、その子供に構おうとしないばかりが、気にも留めない様子であったとされている。筆者はその様子に恐怖を感じていた。
・3章
父の家で休みながら、筆者は昔の様子を回想する。物心つく前の話であったことから曖昧だが、引っ越す前はこの村の文明レベルの低さを当然の物として受け入れていたこと。そして今回の帰省でこの村全体に文明レベルの差異も含め、様々な面で不吉なものを感じていることを挙げている。
また2章にてすれ違った子供に思いを馳せていたところで父に連れられ、はずれの山の頂上まで向かうことになる。
・4章
山の頂上にあったのは石造りの祭壇であり、父は祭壇で今から行う儀式の説明をする。
儀式は"十年飢えさせた村の子供をアクジキサマに捧げる"とされ、今からそれが行われると説明された筆者はこの場から逃げ出そうと考えるが、父以外に同伴者が複数おり、断念せざるを得なくなる。
生贄として選ばれたのは、筆者が2章ですれ違った白髪の子供であり、猿轡を嵌められ、手足を縛られた状態だった。筆者はその様子から途轍もない怒りと恐怖を抱いていると感じ取っていたとされている。
その後、黒い粘液が祭壇から湧きだし、生贄の子供に近づく。村の住民は黒い粘液をアクジキサマと呼んでいる。そして本来なら在るはずのない、人の口腔を備えた黒い粘液が子供の頭部を齧り取り、子供を完全に絶命させる。
その様子を見た後、父及び同伴者、そして連れられた筆者は山を下りた。
・5章
儀式を見終わり下山した筆者は身の危険を感じ、速やかに帰宅の準備を始める。
父と村の住民の隙を突き、筆者は村の入り口付近まで誰にも気づかれず向かうことが出来たが、その時山の方角から、先ほど儀式でアクジキサマに殺されたはずの子供が村に入っていく姿を見た。その様子は怒りに満ち溢れていたとされ、筆者は子供から逃げかえるように村から脱出し、帰宅することに成功する。
最後に後書きにて、この記録を小説にした理由に、自身の恐怖経験の共有と、安喰村と子供について広く知ってもらいたい旨が記載されている。
形態は小説の形を取っており、幾つかの章に分けられ、安喰村での出来事が詳細に記されています。これらはフィクション性の高い内容を幾つか挟みながらも、それらは全て実在の神秘事象に基づく出来事であることが確認されています。
また安喰村に関しても、この書籍が発売される前には三機関のどこもその存在を把握していませんでした。これは表世界からも裏世界からも、ほぼ完全に断絶された別空間に位置する村落であるという特殊な立地故であり、特定の手順を踏まずに踏み入ろうとすると、次元の狭間に放逐され帰還が非常に困難になるという特性を有しています。
この村落の存在が流布されることにより、村落に入ろうとする際の事故による行方不明者が増加する懸念に加え、この書籍には村落に踏み入るための手順も詳細に記されていたため、極めて高い確率で神秘漏洩を引き起こすと考えられました。そのため現在は資料用の原本以外は全て処分されています。
以下は当該書籍の章ごとに内容の要約です。
・1章
筆者が安喰村に住んでいるという父から送られた手紙を読み、帰省の為に村へ向かう。
筆者は幼い頃には安喰村に住んでいたこと。突然母と父が離婚し、母に連れられて村を出たこと、それ以来、父とは一切の連絡がつかなかったことが、回想にて判明している。
手紙には村に入る際に踏まなければならない詳細な手順が記されており、筆者は訝しみながらも、その手順を踏んで1時間ほどかけて村へと足を踏み入れる。
・2章
村の入り口にて、筆者は父と再会する。そのまま二人で村を見て回ることになる。安喰村は極めて文明レベルが現代を比べて遅く、何度も改修が行われたとみられる住居や、そのはずれには平安時代に見られただろう堅穴式住居の痕跡まで見つかったことが記されている。
章の終盤に筆者は乞食のような恰好をした白髪の少年とすれ違う。筆者が咄嗟に声をかけようとするほどに酷い有様であったと描写されていたが、村の住民は誰一人として、その子供に構おうとしないばかりが、気にも留めない様子であったとされている。筆者はその様子に恐怖を感じていた。
・3章
父の家で休みながら、筆者は昔の様子を回想する。物心つく前の話であったことから曖昧だが、引っ越す前はこの村の文明レベルの低さを当然の物として受け入れていたこと。そして今回の帰省でこの村全体に文明レベルの差異も含め、様々な面で不吉なものを感じていることを挙げている。
また2章にてすれ違った子供に思いを馳せていたところで父に連れられ、はずれの山の頂上まで向かうことになる。
・4章
山の頂上にあったのは石造りの祭壇であり、父は祭壇で今から行う儀式の説明をする。
儀式は"十年飢えさせた村の子供をアクジキサマに捧げる"とされ、今からそれが行われると説明された筆者はこの場から逃げ出そうと考えるが、父以外に同伴者が複数おり、断念せざるを得なくなる。
生贄として選ばれたのは、筆者が2章ですれ違った白髪の子供であり、猿轡を嵌められ、手足を縛られた状態だった。筆者はその様子から途轍もない怒りと恐怖を抱いていると感じ取っていたとされている。
その後、黒い粘液が祭壇から湧きだし、生贄の子供に近づく。村の住民は黒い粘液をアクジキサマと呼んでいる。そして本来なら在るはずのない、人の口腔を備えた黒い粘液が子供の頭部を齧り取り、子供を完全に絶命させる。
その様子を見た後、父及び同伴者、そして連れられた筆者は山を下りた。
・5章
儀式を見終わり下山した筆者は身の危険を感じ、速やかに帰宅の準備を始める。
父と村の住民の隙を突き、筆者は村の入り口付近まで誰にも気づかれず向かうことが出来たが、その時山の方角から、先ほど儀式でアクジキサマに殺されたはずの子供が村に入っていく姿を見た。その様子は怒りに満ち溢れていたとされ、筆者は子供から逃げかえるように村から脱出し、帰宅することに成功する。
最後に後書きにて、この記録を小説にした理由に、自身の恐怖経験の共有と、安喰村と子供について広く知ってもらいたい旨が記載されている。