RECORD

Eno.530 莱 三十三の記録

#2 夜遊びも程々に

その日のアワチは
気まぐれな散歩に出かけた友人を気にして、
随分と長いこと寝付けていなかった。

「どこ行っちゃったの……?パステルさぁ……」



ネコのような生き物、パステル
やっぱりネコっぽく自由気ままな所があるのか、
今までにも急に居なくなる事はよくあった。
でも最遅でも22時ぐらいには大抵帰って来る事がほとんどなのに、
これが中々帰ってこない。今日が明日に差し掛かってしまいそう。


――――物足りない、寝心地。
いつもは大きな毛玉がアワチの熱を奪いに来る。
些かの悪意はあるのかもしれないけれど、
馴れ馴れしさは全く無く、あくまで"そこに居て当然"であるかのような振る舞いなのだ。

パステルはその口振りからして、
アワチの知らないおいしいモノを沢山知っているようなのだ。
たぶん今回もそれを得るためにどこかに出かけたのだろうと
ひとまず思っておく。
そうして……とりあえず就寝する。何も考えようとせず。

いや、心配することなど無いはず
急に現れて居候を要求してきた謎の生物の事だ
多分、裏路地で虫でもつまんで帰って来る事だろう。

くだらない想像をしているうちに 眠りに落ちる。