夜行バス車内が消灯して数分、後ろの席は無人で気を遣う必要なく座席を倒してさらに数分。 覚えてることは乗客が片手で数える程度しかいないこと、自分は北摩に向かうため乗ってたこと。
「……」
あと義姉あねが交通費を出してくれたこと、少しでも借りを作らないよう金を浮かせて新幹線を使わなかったこと。
ギュルッ!!
タイヤが滑る音、大きな揺れでバスが傾いたこと、事故だと考える余地もなく。
覚えているのはこれだけ、ここからは聞いた話だ。