RECORD

Eno.43 神林 雨の記録

変わらない

秋も過ぎて冬が近づいてきている。
大学に入学して2年経ち、もうすぐ3年目。慣れたあいつの顔は見えないまま。

サーバーの管理は私が代わりに行い、食事も相変わらず作り続けている。
うめうめは目に見えて寂しそうな顔をしていて。
らむらむは口数がいつも以上に減っている。

そんな中でもコンちゃんはいつも通り。

私は、どうだ。

……。

冬の寒さがしみる。

……。

寂しい、とは思っている。
寒い、とは思っている。

けれど、捻じ曲がった性格を直してこいと言ったのは私だ。
突き放したものの、より良い状態で帰ってくることを信じているのもまた私だ。

戻ってきてほしいなどと考える資格はない、私のわがままだ。

時に厳しく言葉で伝えることも、私なりの優しさだった。



何にせよ。

結局のところ、自分を救うのは自分しかいない。
どんな形であれ、あいつが、あいつ自身を救ってくれるのを黙って信じるだけだった。

その結果、あいつに恐れられても、嫌われても構わなかった。



「この優しさで救われた誰かが、
 別の誰かに救いをもたらしてくれるなら、それでよかっただけで」


私はずっと、変わっていない。
何時までも、祈り続けている。



祈るという行為そのものに意味はない。
祈りという形は、形のない自分以外の誰かへの想いから生まれたものだ。
真髄は祈る行為ではなく、誰かを想うことそのものにある。

どうか、皆が皆、心穏やかであれますように。