RECORD

Eno.43 神林 雨の記録

日誌に書きなぐられた文字列

私がいつか、ふと消えるかもしれない、そんな予感は何時でも脳裏にある。

今は平気でも。
明日連れ去られたっておかしくない状況が続いている。

神秘は人を待たない。
彼らは人に合わせてくれるほどやさしくはない。

そうなる日がいつかやってくる。
私が神隠しに遭った時。
あちらから帰ってこれなくなった時。

周囲の誰かが、私を見ていることを信じられなくなった時。

皆は私が居なくても、いつも通りに過ごしてくれるのだろうか限られた明日も続くかわからない日々に、続ける努力が何時しか足りなくなる。

皆は私が居なくても、毎日を変わらず送り続けてくれるだろうか私が何時しか皆に見られなくなった時、自ずと私はその場から消え去るのだろう。



本当は、すごく欲しいものだから。
得られた小さなもの一つ一つが、何よりも大事になってしまった。

私は、まだ他人に怯えている。
心の深部を預けられず、信じてもらえない前提で生きている。

私を見てくれているか、まだわからないあの優しい梅色の瞳。

信じていないのではない。
この暖かさが明日も続くものだと、当たり前に扱えないだけだった。

それでも一番近くで包んであげたいと思うのは。
寄り添い、支えたいと思うのは。
わがままなのだろうか。