RECORD

Eno.270 猫の記録

猫の記憶3

かこは、なぜかよくエンに懐いている。
もしかしたら、エンの事を家族のように感じているのかもしれない。
自分は、どうだろう。

エンに対しては感謝しているし、家族のように感じてはいる。
ただ、お父さん、というには若く
お兄ちゃんというには、歳が離れていて。
だから、普段は彼の名前で呼んでいる。

エンと自分は共通点が多かった。

彼も家出していたこと。
きょうだいを亡くしていること。
大人が苦手だったこと。

空想に浸っていた事。
ほかにも、たくさん。

今ではそれも、だいぶ治って前を向いている。
私もエンも。

嫌なとこばかりにてるんだ、ほんと



でも、だからこそ、理解してもらえたのだろうと思っている。
今は幸せだと思う、本当に。
学校も楽しいし、毎日楽しいから。

毎日を楽しく生きようと思う



おはよう。おやすみ。またあした。


それが言えるのは、きっと素敵なことなんだって



ベッドの中でそう思った。
触れた、かこの手は自分より少しちっちゃくて、あたたかい。

……かこも。いろんな世界を見て楽しく過ごしてね



小さくつぶやいて、眠りに落ちた。