RECORD

Eno.32 不藤識の記録

record. 『スターマイン、あるいは残火』

 河川敷でBBQを行った。
 呉院高等部みんなで集まって、先生も一緒に。
 外部の立ち寄ってくれた人も巻き込んで、みんなでパーティ。

 俺はあまり学友と話せなかったけど、その分外部の人と良く話した。
 ああ、それはそれとしてまかべ先輩とも話したけど。
 そうだ、彼らとの話でとても参考になるものがあった。

――熱は冷めたっていい。その結果、移ろうのもいい。
――いつまで経っても、熱が燻り続ける人はどうしたっている。

 熱の持ち方は人それぞれ、というわけだ。
 果たして、自分はどうだろう。

 誰かの熱を奪わないように。
 誰もが等しく健やかに暮らせるように。
 不平等を、少しでも減らせるように。

 それを祈り続けた今、そんな生き方に疲れている。
 世の中は不条理で満ちていると知って、現実での振る舞いに歪みが生じている。
 それでも癖は抜けない。生来の在り方は変わらない。
 自分で自分を諦めきれない。だから。

 ただ、夜闇に光る花火が眩しく映っている。
 ずっと、瞼の裏に焼き付いている。

 どうか。どうか。
 彼らの熱が冷めることのないように。
 移り変わろうとも、どこかで燻り続けますように。
 眼前に広がる星々に、そう願わざるを得なかった。