RECORD

Eno.26 朔 初の記録

CASE:27


──学校、休んでしまった。
朝は普通に起きられたのだけれど。
祖父が珍しく声をかけて来たと思えば。
今日は一日休みなさいというので。

それに珍しく、素直に縦に頷いた。


時計の針が動く音だけが良く聞こえる。
読書や勉強するような気分にもなれなくて。
だからといって、スマートフォンにはゲームひとつもインストールされてない。
テレビは下の部屋に一台だけ。

無意味な時間を過ごしていた。

行かなきゃ、もう一度、向き合って、今度こそ。
急だけが汗となって滲んでくるようだった。
体が固まっていく。
動けなくなる。
いしみたいになる。

ときおり、こうなる。


「…………」

サボりなんて大嫌いだ。
いいことだとは一つも思えない。
どれだけ楽しいことしてたって、本当なら行かなきゃいけない義務の場所にいない不安の方が勝つ。
どれだけエゴイストの学校にいてもそう。
こんな休み一つなんて気に留めもしないのだろう。
こころのほうがゆるしてくれない。
一日でも休んだら。
教室から外れたレールの上にいるようで。
そのまま木っ端微塵に外側から弾かれて砕かれてしまいそうな心地になる。

エゴ、エゴ、エゴイスト。
そんなものには毛頭、なれない。

人を跳ね除けて、人の目に晒されないようにしている。



「…………」


るる、る。

スマホの着信音が聞こえて。


──しばらくの会話。



「………」

行くか、迷った。
でも、取り付けた約束を裏切ることはできない。
そんな性分だった。


難儀。