RECORD

Eno.346 海狛 呪理の記録

実験記録①


◾︎◾︎/◾︎◾︎/◾︎◾︎
35-Mの体質について

当組織で現在保護されている少女(35-M)の異常体質について実験の結果を報告いたします。

主に認められた性質は以下の通りです。
①右目を中心に超常的概念に適応する能力
②概念を内側に引き寄せる能力
③超常現象を知覚する感覚器官の発達

​───────
①について
双方の目に『怪奇の血』を注入した結果、左目の場合は激痛を訴えるだけでしたが、右目の場合は顔半分に怪奇の性質が確認されました。
明確に異常性を有しているのはやはりその身体全体ではなく右目であるようです。

②について
注射を用いて神秘に染まった液体を35-Mに近づけた結果、突如その物質が35-Mの元へ引っ張られる現象が発生しました。その際に①の実験でも見受けられた神秘に染まる現象を確認。迅速に中断処理を行いました。
以後②の検証実験を行う場合は厳重な管理のもと、お願い申し上げます。

③について
他の実験の際にも確認できましたが、35-Mは超常的な存在を知覚している様子です。右目から来る副次的な能力であると推測します。
加えて、その影響か定かではありませんが、他の感覚器官が鈍感になっているようです。そちらについては以降の実験で検証を進めて参ります。


●まとめ
やはり重要なのはその右目であるようです。
実験などを行う際にも右目の周囲だけはより慎重に行うべきでしょう。我々の目的に必要です。

また ①、②の実験において神秘や怪奇に対する強い恐怖心が認められました。強い抵抗を示した際は鎮静剤などで対処することが適切です。
加えて35-Mはよく暑さを訴えておりますが、身体の体温が上がっている訳ではないようなので、現状対処する必要はないでしょう。

今後は35-Mの身体全てに右目と同じ性質を宿すことが可能であるのか、実験を進めて参ります。
費用が積み重なると思われますので、予算の再配分の方も検討いただけますと幸いです。

●補遺
②の性質は非常に危険です。
35-Mの両親が失踪している原因もおそらくこの性質により引き寄せられた怪奇に襲われたからであると推測できます。そのため、当組織の者が被害に遭わないための対策を打診していただけませんでしょうか?
どうかよろしくお願いいたします。


                        ◾︎◾︎