血翼(ちよく)という大昔から存在する怪奇の一つ。
天使を信じ、そして裏切られたものの怨念。それが寄り集まって力を得たもの。

「天使は人を助けない。だから私が助ける」
以降読まなくてよい。
血翼について(情報の既知フリー)
天使信仰のある場所に国を問わず発生するという。
疫病をはやらせたり天使信者をさらって食い殺したり
風をおこして教会を破壊したりなどの敵対的行為をはたらくとされる。
……のだが、ここ五年ほどは見違えるようにおとなしくしている。
長らく討伐対象であったが、二年ほど前に解除された。
血翼に家族や居場所を奪われた人々は、当然これに納得していない。
調べたらわかること
これを根拠として討伐対象の登録が解除された。
とはいえ姿はこれまでの血翼とほとんど同一で、記憶もある。見た目や言動で判別するのはほぼ不可能。
なので当代に身に覚えのない(先代とかの身に覚えはある)恨まれが発生しがち。
血翼という妖怪に関しては調べれば出るのでふわっとした尾ひれつき情報の既知もフリー。
妖怪を美少女化したゲームで美少女にされてるので多分サジェスト全部それ。なにこれ……。
殺傷によって死には至るが、どこかに新たにリスポーンするタイプの実質的な不死。
これを真に死に至らしめたければ、恐らく解明でもする他ない。
その宗教が7年くらい前にちょっとテロとかなんかいろいろやっちゃって国に解体された。
今住んでいる廃教会はその跡地らしい。
血翼としての姿

身長は190cmほど。血液でできた薄っぺらい翼を持ち、手足には鳥のようなかぎ爪がついている。
過去
生まれる直前でどちらかしか生きて生まれることができないとわかり、片割れの背中を押して死産。
片割れは無事人間として生まれ、連理はとりとして生まれ変わった。
のんきにとりの生を謳歌していたが、双子ゆえか片割れの今際の時にその記憶と視界を垣間見る。
片割れは胎内で死んだ私のことをことあるごとに母に責められていた。
『お前が殺した』『お前のせいだ』と。……男の子が欲しかったらしい。
女の子らしい格好をすることは許されず、半ば男装めいた格好を強要され。
女子からは異物として仲間外しにされ、男子には体力面でついていけず、孤立。
中等部からは住んでいるところの都合でノーブル会の学校へ入学が決まった。
家で聖書の一説を読み上げていた片割れを母は気に障ったか、
『お前は人殺しだから地獄へ行くのだ』と罵倒し嘲った。
片割れは家から飛び出し、……高所から飛び降りた。
……地面には、翼のように血液が広がっていた。
これで楽になれると思われたその時、3つの影が片割れを取り囲んだ。
……天使だった。救いに来たような様子は見られない。それどころか。
『お前は人殺しだから地獄へ行くのだ』と罵倒し嘲った。
一つの手が片割れをつかみ、地獄へ引きずろうとする。
この世が地獄だから死に逃げたのに、その先すら地獄だというのか。
私は、気付けば天使に襲い掛かっていた。
当然ながらとりの身では天使三人には歯も立たず、あっけなく叩き落とされて死に至る。
薄れゆく意識、無念の中、なにかの手が差し伸べられていることに気付き……。
その手を取った。無我夢中で掴んだ。
なんだっていい。たとえ悪魔だろうが何だろうが、片割れを……
妹を助けてくれるんだったらなんでもいい。
そうして私は、手を取ったはずのその怪奇になっていた。
怒りのまま、その場にいた三匹の天使を叩き潰して殺し。
片割れの死体を掴んで、裏世界へと逃げ延びた。
以降、怪奇として血翼(ちよく)と名乗る。


ENO.1326





























