RECORD
第壱話:長者の笥③
覚悟を求めるだけあって、
そこからは街中にしてはだいぶ険しい道を行くことになる。
梯子を上がったと思えば下り、
下ったと思えばまた急坂を登らされる。
時々よく分からない乗り物(昇降機?)にも乗せられて。
景色だけは多様なので退屈はしなかっただろうが……。
(続)
>>127135
「もうじきだ」
案内の少年がやっとそう告げた時、
あなたは左右を窓の無い壁に挟まれたか細い通路の中に居た。
通路は狭くておまけ暗い。
そのくせ上の方は開けていて、大きな空洞がある。
空洞の壁面には、柱を支えに宙に浮くように佇む家屋や
実際に浮いて漂っている足場なんかが確認できる。
まるで断崖に突き出した木々を
谷底から見上げて歩いているような、そんな景色。
>>127233
「はぁ……あぁ、なるほど、これは結構……」
険しい道を、日々のフィールドワークで保たれた体力でなんとかついて行く。
現実世界ではまずお目にかかれないであろう景色の数々に興奮するのを能面の下に押し留めて、
「失礼します……?」
やがて辿り着いた其処。
上の景色を見上げては不思議そうに眺めて、
手に持っていた木箱を抱え直すと足を踏み入れるだろう。
>>127480
やがて通路に終わりがくる。
目の前にあるのは鉄骨と木板で出来た崖、もとい壁だ。
少年怪奇は歩みを止めて、黙って“崖”の頂上を見上げる。
「……」
(続)
>>127480
>>127982
ゴトリ、ゴトリ。
重厚な音を立てて、どこかで何かが回り出した。
と思えば、あなたと少年が立っている足元の床が
上へ向かって浮き上がり出す。
ここへ来るまでにも似たような体験はしただろう。
これは昇降機だ。
ゴトリ、ゴトリ、ゴトリ……。
>>127480
>>128041
昇り切った先には行燈で明かりの取られた座敷があって、
その真ん中に例の男があぐらを掻いて待っていた。
「案内御苦労。
思ったより決断が早かったな、管理局?」
この場合、“管理局”があなた個人を指していることは
男の視線や声の調子から明らかだった。
>>128200
「────、」
辿り着いた先。こくりと男の喉が上下する。
「前任の組織は我々によって摘発され」
「契約は既にその本懐を失っています」
「故なき約束事ならば、あるべき形に戻すのが道理と思い、
参上いたしました。」
そう言って、男が己の面に手を掛ける。
▽
>>129336
>>129311
>>128200
「神秘管理局調査課」
「虚戯 遊真と申します」
「猴嶺王さん」
「盃の貸出契約の解除。並びに調査へのご協力を
何卒よろしくお願い申し上げます。」
>>129418
「殊勝なこったなぁ。
乃公はてっきり、このままずるずると長く借り続けて
痛い目を見るいつものオチだと思ってたが」
いつもの、が指している対象はこの言葉からでは分からない。
「しかし遣いの小童が調査と来たか。
借りた物を返す序に頼み事まで持ってくるたぁ、
神秘管理局も中々面の皮が厚い」
いかにも咎めた言い方だが、男はまだ是とも非とも言っていない。
これで動揺するのか要請を引っ込めるのか、
それともあくまで押し切るのか、
あなたの反応から品定めしようとしている。
>>131362
「神秘管理局の目的はあくまで神秘秘匿の維持と濫用の防止です」
「そも、契約の詳しい内容すら我々には伝わっておりませんから」
こちらが知りうる情報は僅かばかりのもの
座敷に坐す貴方を、男の渦を巻いた目が見つめている。
畏れと、純粋な好奇を孕んだ視線の先に、己が夢見た未知がある。
「不躾なお願いとは承知しております」
「……ですが、一つ訂正を」
咎める声に、少し考えるような間を置いて口を開く。
「神秘管理局からの当初の指令は『盃の返却』のみでした」
「この調査は私から管理局に希望を出した上で行っています」
「私個人の興味によるものです」
>>133136
睨め付けているような、
それでいてただ無感情に見ているだけのような、
何にせよ冷たい男の目が最後の一言で少し細められた。
「気に入らねぇな。人間お得意の物見高さだ」
男は手を前に出す。
盃がひとりでに箱から浮き上がって、
あたかも意思あるように男の手の中に飛んでいった。
(続)
>>148371
>>133136
「気に入らねぇ、が……
ここ最近じゃ一番マシな答えを聞いた。
良いだろう、土産話と言っちゃあなんだが
この盃が何なのかくらいは教えてやる」
男は傍らの和樽から直接盃で酒を汲み、一口に飲んだ。
「おい海間、客人に座布団を持って来い」
(続)
>>133136
>>148437
「はいはい。ついでに盃ももう一つ持ってこようか」
猴嶺王
「いや、後は構うな」
あなたを案内してきた怪奇――海間という者は
いつの間にやら手にしていた帽子を目深にかぶった。
半端に途切れた頭に渦巻いていた波が
帽子の中にすっぽりと納まって、
一見すれば普通の人のような形になった。
海間は座布団を一枚持ってきて、猴嶺王に向かい合う位置に置く。
そしてそこに座るようにとあなたを促した。
>>148371
「…………」
真意の読めぬ視線。背筋に冷たいものが走り、
緊張から来る身震いを押し殺す。
ふと、男の双眸に渦を巻く紅黒が歪み、生き物のように蠢いた。
盃が貴方の手元へ戻るのが目に映れば、それを見送って
▽
>>150402
>>148415
「恐れ入ります」
続く言葉に小さく息を吐き出す。
及第点、とまで思っていいかは分からないが。
どちらにせよ、願いは聞き届けられたことを理解し、頭を下げる。
海間、と呼ばれた怪奇にも小さく礼を述べ、失礼しますと用意された座布団に腰を下ろした。
>>150575
「行儀の良い小猿だ」
あなたが座布団に座ったのを見届け、海間はその場を辞した。
あなたと猴嶺王の二人が差し向い合う空間に、
葉巻と酒の匂いが漂う。
「さて、先ずは祟りの話からしてやろう。
どうせ其れだろ、お前や管理局の一番の気掛かりは」
猴嶺王は話しながら樽酒を盃で掬う。
小脇に抱えられる小さな和樽。
まだ並々と酒が満ちている。
(続)
>>150575
>>155184
「お前は神や物の怪がどうやって祟るか知ってるか?
恨み念じるのか、人間の術師のように呪詛を吐くのか。
……まあ、実の所は千差万別。
八百万に通ずる定石ってのは無ぇんだが……
乃公の場合、其れが全く無我の内に起こる。
意識せずとも、祟るべき相手のことを知らなくとも、
条件さえ合えば寝ている間にもソレが起きる」
空になった盃を再び酒樽に沈め、引き上げる。
引き上げる時に盃から雫が落ちて、その拍子に樽の中身が少し溢れた。
(続)
>>155201
>>150575
「乃公がまだ表の世に居られた頃、しばしば人間に乞われて
茶碗や盃、湯飲みや皿、まあ色々と物を貸してやった時期があった。
最初の内は良い。みな有難がってるから約束の期限もしかと守る。
しかしな、段々億劫がる奴が出て来んだ。
期限の十日前には返しに来たものが三日前になり、
三日前が当日の晩になり、
ついには約束の夜を三日三晩過ぎても返しに来ねぇ。
そうしたら、四日目の晩に人間の家から火が出た」
(続)
>>155249
>>150575
話の合間にまた酒を汲み上げる。
酒樽は未だたっぷりと縁まで満ちている。
「無論乃公が火を点けた訳じゃねぇさ。
真横の柿の木に雷が落ちたのが原因だ。
空っ風にも煽られて、
茅葺屋根がたちどころに火の烏帽子を被ったようになった。
何てこたぁ無ぇ、偶さかの巡り合わせで
そうなっただけにも思えるだろ?
しかし、な。一人じゃあねぇんだ。
その頃借り物を返さなかった奴等は他にも四人居た」
>>155327
座布団の上、正座の姿勢のまま話を聞く。
満たされた酒樽を視界の端、能の演目に猩々という演目があったことを思い出す。
あちらでは確か、満ちていたのは樽ではなく壺だったか。
その区切りまでを聞き終えたのち、
考えるような間を置いて男が口を開く。
「意図や手段を以て災を齎すのではなく、
自動的に相手の因果に影響を与える……ということでしょうか」
先程口にした"いつものオチ"、というのもその祟りを指してのものだったのだろうか。
雷に依る火の災の他にはどのような故の祟りがあったのか、影響を与える範囲は、などと疑問が次々と湧いてくるが。
「その4人ともが、同じ様に祟りを?」
>>155794
「そうだ。決まって約束を破った四度目の晩。
熊三郎は鉄砲の火薬が爆ぜて、フクは竈の火が裾に燃え移って、
斉吉は其れまで吸ったことも無ぇ煙管をその日に買って不始末し、
南部の遠縁は火達磨の石コロが天から降って屋根に突き刺さった。
死んだ奴も居れば命は助かったのも居るが、
住処はその悉くが灰よ。
経緯は如何あれ、必ず火は出て燃え広がる。
そこに火の気が無ければ外から飛び込んで来る」
(続)
>>155794
>>169479
「この盃が語るのは、“借りた物は返せ”とただそれだけの教訓だ。
そんな当たり前だけ守っていりゃ、
盃の正体なぞ知らずとも人は知らぬ間に難を逃れ、
これの 恩恵 だけを受け取れる。
そして、それすら出来ん奴は火に焼かれっ了えと、こういう訳だ。
お前まったく良くぞ早々盃を返しに来たもんだ。実に良かった」
猴嶺王にまつわる資料の中にはこういう記載がある。
猴嶺王の盃を借り受けた団体は
拠点施設の 火災 によって活動不能に陥った、と。
神秘管理局が彼らを発見・摘発に至ったのも
その火事が切っ掛けの一つにある。
>>170229
「家を燃やす、火の災……」
「以前の借り主は出来なかったのですね」
人外の理、タブーに触れたものには罰を。
資料の内容を思い返しながら、なるほど、と合点した。
彼らは禁忌を犯し、その報いを受けたのだろう。
「きっと運が良かったのでしょう」
「人の驕りと怠けには底がありませんから」
「今回のことを戒めに、気を引き締めて参ります」
同じ轍を踏みたくなければ、
教訓を忘れぬよう努めて生きるほかない。
「……その恩恵というのは?」
>>174290
「そういうことだ。
重々言い含めても時が経つと気が抜けちまうもんらしい」
盃で酒を汲み、樽の腹に雫が二筋新しく流れる。
もう何度目かになる。
では祟りを受けるリスクを取ってまで得ようとした恩恵とは何か。
その話題に差し掛かった時、
猴嶺王は飲み干した後の盃をあなたに差し出した。
(続)
>>174290
>>189656
「持て。
この盃で汲み上げて、樽の酒をほんの一勺でも減らしてみろ。
もし罷り間違って減らすことが出来るんなら
乃公がこの千年を数える間に何人にも聞かせずにきた昔話を、
今ここで語ってやる」
まるで勝負を持ちかけるような言い方だったが、
実の所これはそんな話ではなかった。
盃で酒を汲み上げてみるといい。
一杯でも確かめるには十分だが、何杯汲み直しても同じことだ。
一勺は約18cc。この盃は一杯で約30ccが入る。
しかしこの盃を使う限り、
たとえ百貫の大男が倒れるまで飲み明かしても
樽の中の酒は爪の先ほどにも減りはしない。
>>190020
「えっ」「あ、」「はい」
座布団から立ち上がり、徐ろに盃を受け取る。
秘蔵の昔話は、正直喉から手が出るほど聞きたかったが
まあ、そんなうまい話もなく
「……減らないですね」
「なるほど、盃の効果だったんだ」
恐る恐る酒を汲み上げては、酒樽を覗き込んで少し肩を落とす。
昔話は本当に聞きたかったが、
実際に自分の手で検証できただけでもかなりの収穫だった
興味深くもう一度試そうとして、このまま酒を戻せば溢れるのではと思い至り、
「……あの」
「これは……飲んでも良いんでしょうか……?」
抑えていた好奇心がやや顔を出した。
>>194204
「酒飲みや酒屋はよくそれを欲しがった。
不作の年の百姓に貸したのは、確か雑穀を増やす茶碗だったか。
今日日の表の世じゃ、
火事と引き換えに乞う程の物でもないだろうがな」
酒樽に臨む姿を眺めながらそのように付け加えた。
あなたの遠慮がちな問い方に、その素朴な感じにおかしみがあったのか
猴嶺王は口の端だけでふと笑う。
「その心算で渡した。持て成しだと思ってぐいっと行け」
ちなみにこのお酒は16度。
ビール等を飲み慣れている人でも
飲み方によってはクラっと来るので要注意。
特に空きっ腹の時はてきめんに効く。
>>209127
「今の日本は昔に比べれば豊かな時代ですから」
「お酒以外にも作用するものなんですね……」
「それらの効果も祟りと同じ様に意図せず発生するものなんですか?」
「……そもそも、神秘率の低い表世界でもこの盃は機能するのかな……」
疑問が尽きない
「ありがとうございます!」
「じゃあ……いただきます……」
内心万歳しつつ、盃を両手で持ったまま口元へと近付けた。
お酒は弱くないが、飲み慣れているとも言えないので些か不安。
こちらへ来る前に腹に放り込んできたお菓子がまだ残っていてくれれば良いのだが。
ゆっくりと男の喉元が上下し、盃の中身を減らしていくのだろう。
>>214942
「おお。全く食うには困らん時代になったもんだ。
……脂臭ぇ飯が増えたのは問題だが」
脂、嫌いらしい。
あなたが口にする疑問に、
ざっくりとではあるが男は一つずつ答えを述べていく。
「食い物以外が出る奴もある。砂金とかな。滅多には貸さねぇが」
「乃公が望もうと望むまいと汲めば勝手に生まれてくる。
お前の爪や髪が放っておいても伸びるのと同じ、そういうもんだ」
(続)
>>214942
>>224238
「今の世になってから表に出したことは無ぇな。
試しにやってみても良いが……止めとくか。
其れで元に戻らなくなっちまったら器が哀れだ」
盃を呷る人間の若者を、怪奇は何をするでもなくじっと見る。
酒は、好き嫌いを置いておけば上物だ。
ふくよかな米の香りが鼻の奥を通っていく。
>>224260
>>224238
「……おいしいです〜」「あじわい深い……」
「普通のお酒で満足できなくなっちゃう……」
時間を掛けて盃を空にすれば、ほ〜、と息を吐いて天を仰いだ
まだ飲み慣れてもいないのに舌が肥えてしまいまいそう。
「脂っこいものはお嫌いですか?」
「砂金……昔の人がこぞって借りたがるのも頷けますね」
「体質や性質のようなものなんですね。なるほど……」
「そうですね、気になる所ではありますが、
そもそもの機能が損なわれるのは望ましくありませんし……」
ややほろ酔いながらも受け答えはまだしっかりとしています。
もう一度酒樽の酒を汲み直してみて、やはり減らないのを確認。
「聞きたかったなぁ……昔話……」
>>230729
「そうだろ?
此奴は表から伝手で取り寄せた品でな。
陸中の酒蔵で細々と作ってるそうだ。
吝嗇な銭勘定に囚われてちゃ出せねぇ味がある」
どの辺が琴線だったのか、
酒への誉め言葉に対して男は満更でもなさそうに返した。
逆に脂の話には眉を顰めるのだから分かりやすい。
「好かねぇ。特に洋食ってのは殊更に脂許りだろう。
ありゃあ表で飯を食う時なんかは辟易する。
学食にももっと青果を置いても罰は当たらねぇだろうよ」
いつの間にやら話題は他愛のないものへ移り変わっていた。
経緯が如何あれ酒の席となれば空気が緩むのは必然か。
(続)
>>230729
>>235520
そしてぽつりと零れた一言を、存外男は聞き逃さなかった。
「行儀が良いようで全く遠慮の無ぇ小猿だ。
生憎だがおいそれとは教えられねぇぞ。
あれを語るのは乃公も些かばつが悪い。
何しろ若気の至りで仕出かした、手酷い失敗談だからな」
男の視線が、自らの手首の辺り――
手袋と袖の間に見える黒い皮膚へと落ちた。
「ま、あと千年も経ちゃあ話してやるよ」
男は冗談めかしてそう付け足す。
それから「さて」と不意に話の腰を折った。
>>235598
>>235520
「表世界のお酒だったんですね」
「わぁ……高級品だ……」
思わず酒樽見つめてたじろいでしまった。
親も飲まない様な貴重なものを……。
「青果……確かに、フルーツとかサラダとか、
もっとメニュー多いと嬉しいかも……ん?」
「学食お食べになるんですか……?」
ゆるりとした雰囲気で雑談の空気、
聞こえてきた単語にびっくりしたりしました。
「好奇心だけが昔からの取り柄でして……」
「千年かぁ……子孫が生き残ってたら聞かせてもらえるかな……」
目線の先を追っては首を傾げるばかり。
軽口もそこそこに、
「、はい」
空気が切り替わるのを感じ、改めて貴方の方へ向き直った。
>>236183
「そりゃあそうだ。
乃公は表じゃ学生で通してんだからな。
授業もちゃあんと大人しく受けてるとも。何か可笑しいか?」
学生生活の情景があまりに自分と不釣り合いなのを自覚した上で、
そのようにしらばっくれた返答をする。
千年後については、
「其れで子孫の夢枕にでも立って仔細を聞き出す気か?
先祖に叩き起こされる子孫も気の毒だな」
そう、語尾だけに少しの笑いを交えて返した。
(続)
>>236183
>>269826
話の腰を折った後、男はあなたの後ろを――
つまり座敷の外の昇降機がある方へと目配せする。
「盃の話も終わった。お前も用は済んだろう。
次の一杯を飲み終えたら帰れ。見送りくらいは付けてやる。
……元より酌み交わしに来た訳でもねぇんだ。
長居は仲間の杞憂を呼ぶぞ。なあ、管理局」
>>269920
「……」
「そうですね」
盃を手にしたまま、目配せされた先を視線で追う。
名残惜しさも多少あるが、素直に頷いた。
「調査へのご協力ありがとうございました」
「こんな良いお酒まで頂いてしまって」
ぐ、と手元の盃を傾け、最後の一杯を頂く。
味わうようにゆっくりと空にすれば、帰りの支度を始めるのだろう。
>>285351
「人間に酒を勧めるのは何も此れが初めてじゃねぇさ。
裏に来る前は、庚申の日の前夜に――
いや、此れは又の機会に話すとするか」
猴嶺王はあなたが酒を飲み終えるのを見計らい、
膝を立ててその場に立ち上がった。
「次に此処を訪ねる事があるなら、
そん時ゃ調査なんぞと言わずに酒飲み話でもしに来い」
視線を再び昇降機へ。
「海間」
(続)
>>285351
>>293936
あなたをここへ連れてきた怪奇がいつの間にかまた現れている。
帰り道の案内も彼が請け負うようだ。
あなたが彼の姿を見つければ、彼は小さく会釈するだろう。



























