「幽声」という名前で呼ばれる存在。
怪奇専門の職業斡旋組織「常夜庁」の代表を務めており
表世界で働きたい怪奇たちに「職」と「役割」を与える活動を行なっている。
▫️関連個体 常夜庁 内部構成員
拠点 北部裏 > 螺千城 > 常夜庁人妖事務所
南部裏 > 北摩裏支庁 > 北摩市裏公共職業安定所
怪奇プロファイル:No310714
名称: 幽声 ウィスパーボイス
・事案番号 特別管理対象−310
・記録区分 未確定発生源/重大怪奇発芽事例
・場所 日本全国 都市圏を中心とした48地点にて同時発生
・発生日 不明(2月中旬・深夜)
・出現現象名 「声なき夜」
◽️概要
凍える夜、飲食街の路地裏にて、“黒い猫の死体”が発見された。
遺体はチョコレートまみれで、激しい損壊痕を呈しており、外傷の形状は獣による咬傷とは一致しない。
甘い匂いが現場一帯に充満し、猫の周囲には言葉にならないメモの切れ端や、黒焦げた名刺の一部が散乱していたという。
• 特筆点:
・当該現場付近において、同時刻に「声を失った」人間が複数確認された
・監視映像には黒い影が入り込み、直後にノイズが発生
・この事件を境に、出現報告が記録され始めた
◽️解釈(内部分析記録):
「黒猫」は媒介であり、発生源ではない。
真の出現点は、それ以前から都市の深部に蓄積されていた“声なき想念”の集合体──
毒のある言葉、押し殺された叫び、社会から排除された存在たちの怨念に近いものだ。
それらが“冬”という時間と、“孤独”という情景、“甘味”という歪んだ愛情表現を通して形を持ったとき、
黒猫は象徴として犠牲となり、“▫️”がそこに顕現した。
よって、当個体の本質は“黒猫”ではなく、
記録されざる都市災異の再統合体──すなわち▫️である。


ENO.310





























