Ino.55 無名の島
身内島です
STATS
2人 / 人数
カジュアル / 難易度
スモール / 広さ
OVERVIEW
チャットとメッセージ
ゲーム中はチャットはALLと同じ表示がされ、またメッセージは公開されません。
エピローグ期間に入り次第チャットは通常公開され、メッセージはゲーム終了後に通常公開されます。
![](https://game.428.st/uploads/obe23_93625543cbd5.png)
「ああ…ようやくハーブティーが飲めるようになったのか…。
文明の発展って…本当に…素晴らしいね…」
目頭を押さえながら茶をシェア。
Eno.320:妖精王オベロンとEno.130:レフ・レテノールはハーブティーを飲んだ!思わずホッとする、落ち着いた味だ。
![](https://www.rabbithutch.site/usagoya/picture.php?user=syusui0313&file=2.webp)
「魔法、か。……魔術とかそういう類はなくはないよ。アンタのやつほどメルヘンで夢のあるものではなかったけど」
ぐるぐると二つ目の包帯を巻きながら、思い返すように嵐の向こうを見やる。大いなる神の招来だとか退散だとか、大掛かりなものに出くわす機会は多かったなあと思い返して遠い目になる。
「俺にはあんまり必要ないから覚えてないな……」
そう湯を沸かして乾燥させた野草を放り込んでいた。
「ああ、ハーブティーって言うんだっけこういうの。良かったら飲んでいいよ、好みかは知らないけど」
![](https://game.428.st/uploads/obe2_db6147130586.png)
「ふふ、そうかい。まぁちょっとした笑い話にでもしてくれたまえよ」
冗談めかして肩をすくめる。不思議そうな視線と合い、ああと声を出す。
「…今のか。魔法というものだよ。レフの世界にはなかった?」
![](https://www.rabbithutch.site/usagoya/picture.php?user=syusui0313&file=QvJUu7LH4MuBvbrBf1GYuPlWYqHVCoIQRhnDpttV.webp)
(大変そうだな……)とどこか遠い国の妖精たちの保護者らしい妖精王を見る。
「そうなんだ。ありがと、いい土産話になりそう」
そう言ってもう一度彼を見る、さっきのはどういう仕掛けなのだろうか。ああいうファンシーなものは見慣れない。
「……ところでさっきの、どうやってるの」
![](https://game.428.st/uploads/obe17_ec1b92d49d75.png)
「まあでもぶっちゃけ、幼稚園みたいなものかな…。
この前も、遊ぼうって言って仕事中に、きのみぶつけられたし…。
魔術の詠唱中はやめてほしかったなぁ…」
思うところがあるのか、少し遠い目になり、愚痴が出た。
![](https://game.428.st/uploads/black_44fe8c402b65.png)
「妖精郷、と言うくらいだし、色んな種類の妖精がいるよ」
もう一振りすると、情景は消える。その代わり、彼が口にする名の妖精の姿が次々と映し出されていく。
「分かりやすいのでいうと炎の妖精、ウィルオーウィスプとか。ああ確か東洋の…日出づる国で“鬼火”というんだったかな?
他にもルサールカや猫妖精(ケットシー)」
「行き場をなくしたかわいそうな子どもたちが、享楽を貪る楽園。
…ふむ、つまり孤児院のようなものだね!」
![](https://game.428.st/uploads/obe3_315c39d14dc0.png)
「おや、オレの話も知りたいかい?
良いよ、今日は気分が良いから語ってあげよう」
「妖精の国、とある渓谷の洞穴の奥の秘境。
名を白月の妖精卿<ルナブランカ>。それがオレの治る、愛しき子らの都さ」
妖精は指を一振りする。
すると、宙にとある情景が浮かび上がる。
暗い暗い、地下の洞穴。
大きな湖と白亜の城。
色とりどりの光たちが、水中でゆらゆらと揺れている。
天井の一部が大きく開けていて、そこから漆黒の空と青白い月が顔を覗かせていた。
![](https://game.428.st/uploads/obe6_73e236a95d9b.png)
「なるほど!若干疑問系で〆られたのが気になるけど、概ね良い場所のようだ」
愉しそうに微笑みながら、左手の指を撫でる。
「研究所…聞くと、結構マッドなイメージがあったもんだから、君のことちょっとだけ心配〜と思ったけど、杞憂だったみたいだね」
![](https://www.rabbithutch.site/usagoya/picture.php?user=syusui0313&file=2.webp)
「天然……と言われると違和感あるけど、そういうこと」
浜で散々掬って蒸留したぬるめの真水を片手に続ける。
「基本三食出るし、寝床も自室もあるし、働きたいなら就労支援とかもあるしホワイト……だと思う、多分。偶に脳波とか血液とかの検査とかあるけど」
そこまで続けて、そういえばと目の前の彼を見る。よくよく思えば聞かれてばっかりである。
「てかアンタこそ、妖精の王様って言うからには住んでるとこに妖精がいるんだろ?そっちのことも聞かせてよ」