■ Ino.63 アップルミン島
【この島の生態系は確定ロールで破壊されます】ので、ご注意下さい。 基本的には当PCがソロールで生態系を破壊(ミントテロ)していく島です。 自然・生態系の破壊フリー。※放火のみNG行為とします※ 破壊されていく生態系を眺めたい人にもオススメの島です。
STATS
3人 / 人数
カジュアル / 難易度
スモール / 広さ
■ チャットとメッセージ
ゲーム中はチャットはALLと同じ表示がされ、またメッセージは公開されません。
エピローグ期間に入り次第チャットは通常公開され、メッセージはゲーム終了後に通常公開されます。
「うん、またなぁ~」
と言いつつこちらも手を振り返しました。
そして途中になっていた釣りを再開することでしょう――。
「えっへへ!
両手とツタだけじゃ足りませんから」
手荷物が嵩張るのは種族共通の悩み。
特に水物は……重い!
「せっかくなので、森の方も色々見てきます。
何か珍しい物が釣れたら見せてくださいね~っ」
ぶんぶん。手とツタを振って、森へ駆けて行った。
「ありがたや、ありがたや~」
手を合わせたまま、掌をスリスリ。
「もし荷物が増えすぎたらお世話になるべ。 ありがとなぁ!」
イチョウは三度、ペコペコと頭を下げました。
やはり人間は飢えると死ぬ……!
ミントは覚えた。
「オレ、物が置ける場所も作ってみますので。
色々やってると流石に大荷物になりますし……良かったら使ってくださいね」
「いいんか!?」
ついつい大きな声が出ました。
「いや~、そりゃありがたいべ……。
飢えると死ぬかんなぁ……。神様仏様ミント様だべ」
手を合わせて、ミントを拝みました。
「ですよねえ……」
魚も常に腹を空かせているわけでもないだろう。
自分だって、ずっと水に浸かっていたら腐れてしまう。
「……サカナ、もし見つけたら持ってきますね。
食べないですけど、海の中も面白そうですし。
オレなら溺れる心配もありませんから」
植物なので普通に浮力がある!
「ほろんだ……。
お引っ越しであってほしいけんど……まー、人も自然の一部だからそういうこともあるんだべなあ……」
口をあんぐり。
万物流転の理には人間も逆らえなかったってことでしょうか。世の中、諸行無常ですね。
ミントさんの前で竿を振って、釣り針を海に投げ入れて。
石の上にどかりと腰を落ち着けると、鋭いところをついてきたミントの疑問に答えました。
「ミントさんの言うとおり、確かに、運と時間が必要だべ。海の中に潜らなくて良い分、確実さに欠けるってのが釣りだなぁ。
普段なら運良く魚が釣れるのを待つのも楽しいんだけども」
ぐう、とお腹が鳴りました。
「さすがに……今はあまり楽しんでる余裕がないべ……」
釣れろー、釣れろー、と海に向かって神頼みです。
食事が必要ないミントが少し羨ましく感じたり。
「かなり前に滅んだと聞いています。
しかし当時を知る方がいませんから、新天地を目指して引っ越しをした可能性もありますね」
あっけからんとした口調で答えた。
歴史にはあまり興味が無いのか、それとも知的探究心が低いのか。
……釣り道具の方がまだ興味が湧くらしい。
「ふむ、泳げなくても獲れるんですね!
…………ところでちょっと思ってたんですが」
「それだとサカナツリ、って運や時間が必要では?」
ミント、気付いてしまった。
釣りはそれも含めて楽しむ行為であるが、あまりピンと来ていないようだ。
Eno.334:アップルミントは森林で材料を組み立て、倉庫を建てた!
「え、何だろうこれ。
草……木……いや、ヤサイ……?」
「ここ、前の人が作ったのかなあ……」
Eno.146:瀬戸 異調は香る野草を食べた。……健康によさそうな味がする。
森林にやってきた風来坊。
斧をもって木を切り出していたところ——
「うひゃあああ!??」
草結びに足をひっかけててっ転びました。
ごろごろごろごろ。
転がって草まみれ&泥まみれ。
「いてててて……なんでこったらところに罠が……?」
周囲を見回します。
人の気配はなし。
足元には、砂場で見たようなたけのこがひとつ。
「森の中にたけのこ……?」
そういえばあたりにはミントさんと同じような清涼感のある香りもします。
「この森……こんなだったべか? 前来たときとちょっと雰囲気が違うような気がするべ……」
たけのこは草に埋もれている。
たけのこ たけのこ
Eno.516:たけのこは森林に草結びを置いた!
たけのこは沈黙している。
Eno.516:たけのこは森林に木々を束ねて、拠点を設営した!
たけのこがするすると上へと伸びていく。
生い茂る【香る野草】から逃げるように。
「言い伝えにしか人間がいない? そりゃまたなんで……?
まとめてお引っ越しでもしたんだべか?」
人間が滅んでる世界なんて想像がつかないものですから、イチョウは的外れな質問を投げかけました。
そして釣り竿をあなたの目の前でぶらぶらさせると、
「人が居ないなら魚釣りもそりゃしらんよなぁ……。
魚釣りってのは棒きれに糸吊り下げてな、糸の先に魚のエサとツリバリ――この曲がってる針――をつけるんよ。
そして海の中に投げとくと魚がエサに食いつくから、この針を魚の口に刺して釣り上げて――あとはおいしくいただくんだべ。
上手く釣れれば分けてやりたかったけんど、食事は必要ないんかぁ。
そうよなぁ……ミントさんは植物だもんなぁ……」
としみじみ言いました。
頭を下げるのが好きなのだろうか、と思いながらその様子を眺めている。
挨拶かと思いきや、色々な場面で使う動作のようだ。
「いえいえ、こちらこそ。
ニンゲンの方とは初めて会いましたから、オレも学ぶことがいっぱいです。
オレの地元だと、もう言い伝えでしかニンゲンについて知ることはできませんし……」
どうやら、ミントの生まれ育った土地に人類種はいないらしい。
しかもかなり前に滅んだのだろう。
文明に疎い点からも、それが伺える。
「……サカナツリ、も実は知らないんですよ。
サカナの方に関係する何かってことぐらいしか。
食事もする必要がありませんから」
「んだんだ。ないよりある方が嬉しいし、あると健やかに生きて行ける。それが歌だべ!」
分かってもらえた嬉しさに、イチョウはにっこり笑いました。
でも――褒められるとちょっとくすぐったい気持ち。
「いやぁ……褒めてもなんも出んよぉ。おらは歌詠みとしちゃまだまだだし……。
それにミントさんが分かろうとしてくれてるから伝わったんだとおらは思うべ。
ほんとに、ありがとうなぁ」
照れながら、ぺこぺこと頭を下げました。
「確かに!日陰でも育ちますけど、やっぱり日向ぼっこがしたいですもん。
絶対に必要というわけではないけれど、あると嬉しい……って感じですかねえ」
それはきっとささやかで、しかし多く積み重ねられる幸いだ。
知識と意思さえあれば積んでいくことができる。
本能の赴くままに生きるミントにとって、ただ生きることと、幸せであることは近しい場所にあった。
「……イチョウは言葉選びが上手です。
種は違えども、オレにもきちんと伝わる表現を選んでいる。
ワカを作る知識のお陰、ですかね」
「んだ。おらはこの和歌が好きなんよ。
作るのも楽しいし、それに素敵な気持ちとか綺麗な風景とか短い言葉の中にしまっておける気がしてなあ……。
人間が生きるために必要じゃないと、言われれば、そう、かも知れないけんど……」
最後は声が小さくなっていきました。
役に立たないと言われれば、そうなのです。お腹が膨れるわけでなし、喉の渇きが潤されるわけでなし。
でも――。
「でも、ただ生きるのと、幸せになるのは違うかんなぁ……。
和歌に限らず、人間は歌があると幸せになれるんよ。
植物だって日陰でも育つけど、日当たり良い方が幸せでないかい? それとおんなじだべ」
その辺の雑草は、【香る野草】になった。