「あはは、ほんとですねえ。
　あ……出航するみたいですよ」


船がゆっくり、島を離れていきます。


小さくなっていく島を眺めながら、しばらく甲板にいたのでした。

「それにしても」

「まさかクラッカーが
　役立つ日がくるとは思わなかった…」

*わー*

*鳴らされたクラッカーに拍手をした女は*
*船上でしみじみつぶやいたのでした…*

「ハルカさん、忘れ物、ですか？
　僕もです。クッション、記念に持って帰ろうかと。

　えっと……砂浜で待ってますね」

（わ、忘れ物した……）

「無事生還、おめでとうございます！

　それでは……行きましょう！」

ざっと周囲を片付け、二人はきっと船に向かいました。

「あ、そうだ……。
　せっかくなので」

どでかいSOSの近く、二人で初めて焚き火を囲んで朝ごはん。

「ハルカさんは嫌いなものとか……って………え？！ふ、船……？！」

これから、ふたりで助け合おう。
そういった矢先の出来事で、

「……あは、」

何だか、笑ってしまいました。

「はい、帰れますね」

>>65620


「あっ、あっ、わ、悪いですよ、それぐらい僕一人で……

　……て、手際良～！そしたら枝持ってきます」

簡易なものとはいえ、屋根付きの建物は二人で作るとあっという間で。
一人のときの苦労は何だったんだろう、という感じ。
短い間だけど、二人で作業しながら、誕生日はここで迎えたくないなあとか、両親はどうだろうとか。
ひつじクッションのこだわりとか、学校の話とか。雑談、雑談。

「……はい。明日もまた、お話、しましょう。
　すごく楽しかった、です」

ぺこり。一礼して、できたばかりの自分の寝室に入りました。

>>65591

「……え、おれの存在がですか？
　だ、だといいんですけど……

　はい、よろしくお願いします…です。」

ふにゃっとする笑顔に、やはりどきどき。
女性とこんなに話したのは初めてなんじゃないかと思うくらい。

「で、ですね。いま17歳です。
　あっでも12月で誕生日ですから、
　そしたら一応成人なんで！」

*これは*

*（おそらくはふたりいっしょに）*
*朝ごはんを砂浜で食べているときに*
*通りがかった船が救助してくれると*
*知らされたときの顔*

「ん、んぐ…」

*焼き貝を飲み込んで*

「……か、…帰れる…？」

*朝*

*起きたら身支度をととのえて*
*そしてあの『砂浜』へ*

*ふたりの交点となった場所へ朝ごはんを食べに*

>>65573


「…わたしも」

「会えてよかった」

「………ずっと、会って、お話したかったの」


*ぽつぽつと*
*素直で──我慢していたことばを口にします*

*その後はあなたが眠れるようにお手伝いをしたでしょう*
*ひつじクッションに、かわいい、とはしゃいだりして*

*また明日に、元気に会うために*
*おやすみなさい*

>>65573

「え、ええ、えっと、そう、じゃあ。
　風がしのげるように
　木の枝とかはっぱとかで衝立兼屋根ーみたいなの
　作ろうか。

　…気をつかってもらってゴメンね？
　ありがとう」

*さすがにじぶんも*
*若いとはいえ年齢のちかい異性と*
*狭い拠点でいっしょに寝るのはさすがにだったので*
*素直に甘えることにしました…*

>>65573
「だから…」

「これからも、どうぞ、よろしくお願いします」
「…だね。ふふふ」

*視線を戻して*

*ふにゃっと笑います*

「ふたりで元気に、元気なまま
　この島を脱出しないと、ね。うん。
　──ハリオくんてやっぱり未成年？
　親御さんとか心配してそう…」

>>65277

「…うん」

「ええと、ね。
　趣味のほうもそうだけど
　……ここで、ちゃんと、暮らせていたのって
　ハリオくんの存在が大きいから」

*なんだか*
*くすぐったい気持ちがして、空に目をやります*

「ハリオくんがいるから、がんばれるし」

「…たくさん優しくしてもらってるし」

「頼りないなんてこと、ないよ」

>>65026

「えっと、そしたら僕、外で寝ます。
　ハルカさんは拠点で寝てください。
　大丈夫です、ハンモック、作ったので」

網とロープで作られたハンモック、それから新しく作ったらしい羊のクッションを、ちょっと自慢げに見せる。

「……それじゃ、また明日。
　よかったら、浜辺で朝ごはん、一緒に食べましょう」

最後に振り返り。

「会えて、本当によかったです」

*拠点を後にしました。*

>>65026

「これからは、その……
　せっかく二人いるので。助け合いませんか？
　僕じゃ、頼りないかもしれないけど……

　えっと、これからって言っても、ずっとここにいるわけじゃなくて。
　脱出の方法も考えながら。
　ハルカさんも、帰りたいですよね。一緒に帰りましょう」

>>65026

「も、もちろんですよ！
　本当に助かりました。
　貴方のお陰で、本当の本当に命拾いして……！
　そこはめちゃくちゃ、あの、あなたに伝えたいです。
　ありがとうございました」

年上（だろう）女性の笑みにどぎまぎしながら、真実そう伝える。
直接お礼を言えて本当に良かった、と思う。

「えええ？いえ、超絶女性ですけど！？
　あの、俺力仕事しますから、何でも言ってくださいね！」

>>64988

「ああ……意地……。
　そうだったんですね」

自分が諦めてしまった『好き』を、この人は強く持っている。
かっこいい、と思う。

抱きしめられているアヒル。

「……僕も、なんか……。
　久しぶりに縫い物したら、スッキリしたっていうか。
　自分が保てた気がします」

女子だらけの部活をするのが恥ずかしくて止めた、なんて。
この人とは大違いだ、と思う。
僕はずっと、かっこわるい。