■ Ino.30 書き置きの島
体験版用の小さな島です。 想定人数:5人以下
STATS
2人 / 人数
体験版 / 難易度
スモール / 広さ
■ チャットとメッセージ
ゲーム中はチャットはALLと同じ表示がされ、またメッセージは公開されません。
エピローグ期間に入り次第チャットは通常公開され、メッセージはゲーム終了後に通常公開されます。
『ハルカさんへ
いい名前ですね。
拠点使いました。お水と罠も使わせていただきました。
ありがとうございます。
マヌケな顔して寝てましたよね、多分……。
おかげでゆっくり寝られました。
はい、次は会えたら、ここで。
賛成です、ここを快適に。』
「……ハルカ、さん」
ソウルネームというのはよくわからなかったけど、ようやく名前を知れて、素直に嬉しかった。たとえ文字でも、自分の名前を呼ばれたことも。
クッションも喜んでくれたみたいでほっとする。
メガネをかけ直し、置いた場所に近づいた。
「返事が来てる……」
座り込んで読む。
「ふぁ……」
よく寝た。屋根のあるところで寝たのは何日ぶりだろう。
獣やなにかの音にビビらなくて済むし、天気のことも気にしなくていい。
ぐるっと部屋を見回すと、クッションが消えていることに気づく。
「………うん」
「……」
*もう一度、あひるちゃんを、ぎゅう*
*抱きしめていろいろしてから*
*また島の探索に向かいました*
『ごめんなさい。
先にハリオさんのお顔、見ちゃいました。
次はおたがいに起きている時にお逢いできましたら。』
『こちらはお水も食料も
確保できていますので
本当に困ったときは言って下さい。』
『今は…
せっかくだしこの拠点を
快適にしていこうと思います。』
『ハリオさんもよければ協力してください。』
『苺坂みるく、というソウルネームがある、のですけど。
よければハルカと呼んでください。』
『ハリオさんへ
あひるちゃん頂きました。
ありがとう、すごくかわいくて、やわらかいです。
探索のお供にします。
わたしは、』
「………」
「……ふふ」
「やわらかーい…」
*ぎゅう*
*クッションをだっこして*
*ボールペンをとり、お返事を書き始めます*
「ハリオ、さん」
*…ハリオさん*
*感慨深くその名前を口にします*
*ていねいに、たいせつに*
*それから追伸まで読んで*
*クッションを手に取ります*
「ぇ、わ、…すご…かわいいー…。
あひるちゃん?だ…」
「ぁ、おへんじが……」
*そろり、そろり*
*気配を殺して…お手紙を回収*
「…………このひとが」
*じぃ…*
*起こさないように*
*その顔を凝視します*
*男のひとなんだ、ということもここで知ります*
*自分よりもすこしだけお若いでしょうか?*
「はえぇ……」
「わ」
「…わ」
*人!*
*人だー…*
*拠点にもどってきたロリータ女は*
*片隅で眠っている人影にびっくりしました*
拠点の隅っこで、若い男が眠っている。
朝まで起きなさそうだ。
「ん……」
Eno.166:佐藤羽理生はコイントスをした! ……表が出た!
「もう一度表が出たら、拠点で寝よう……」
Eno.166:佐藤羽理生はコイントスをした! ……表が出た!
Eno.166:佐藤羽理生は真水を飲んだ。喉が潤うのを感じる……!
『ぼくのなまえはハリオです。
あなたの名前を聞いてもいいですか?
追伸、
よかったら、眠るときに使ってください。
もう持っているかもしれませんので、そのときは拠点の賑やかしということで。』
アヒルのクッションが置かれている。
手縫いだが、結構丁寧でかわいい。
『僕もあなたの役に立ちたい。
何かあれば何でもします。
困っていることは、 お水が少しないですが、施設から拝借したいと思います。
他には、ここから出る手段がみつからないことと、 あなたに会えないことでしょうか。』
『こちらこそ、ずっとありがとうございます。
お風呂気に入っていただけて嬉しいです。
こちらこそ、命を助けてもらいました。
なにもできなくてすみません。
罠とか水とか、きっと頼ってしまいます。
我慢せず使います。
ありがとう。』
「おれもですよ……」
自分はこの人の支えになっているだろうか?
存在すらも邪魔、ではないと、いいのだけど。
この手紙に、どうしようもなく救われてしまう。
「……えっと……返事、を」
自分も、湿った紙とボールペンを持っている。
ときどきインクが途切れてイライラしつつ、返事を書く。
手紙を何度も読み返す。
"ーー助けになりたいです"
「……ああ」
何度も、何度も。