■ Ino.49 RASH島
体験版用の小さな島です。 想定人数:5人以下
STATS
5人 / 人数
体験版 / 難易度
スモール / 広さ
■ チャットとメッセージ
ゲーム中はチャットはALLと同じ表示がされ、またメッセージは公開されません。
エピローグ期間に入り次第チャットは通常公開され、メッセージはゲーム終了後に通常公開されます。
「……言いたいことはありますが、どうせ皆さんが仰ってくれてますから。僕は喜ぶだけです!」
二人ともお水飲んでください!と水を押し付ける。
「……とりあえず観念してくれないかな
あずさちゃん」
少し困ったように笑う
「フェリ君、私は大丈夫だよ、うん」
ほら皆サナさんのこと心配してたんだぞ、と言おうと
思ったものの、これ自分も心配される側なのでは?と
気付いて余計なこと言えなくなった女子中学生の顔。
「甘えるのしたくないのは
うん、話の流れ的にそう思うの分かるけど、させてほしいなっと……体調心配だし」
「皆さんご無事で何よりです……!大丈夫ですか、おなかすいたり…お水も…」
食料や救急物資を抱えて、ラートのいた方角から歩いてやってきた。
「ひぅっん、ぁー……ら、ラートくんかぁ」
不意に頭上から飛んできた声にめちゃくちゃ肩が跳ねた。
「話は、うーん? 終わったというか、時間をかけて
これからも続けていくのが理想なんだけどね、
サナさんが振り絞った勇気が身を結ぶまでずっと。
今のところは一区切り、ということにしておこう」
「手伝いはー……うぐぅ、正直この流れでサナさんに
甘えるの、すごくしたくないんだけどな……」
しかしサナさんが懸念していた通り、限界なのである。
先日の体調不良がぶり返してもおかしくないくらい。
「ラート君いつの間に」
「大丈夫だよ
私は山歩きは慣れているからね
紅井君とはまた別の理由でね」
小さく笑って行こうとするが、ふと立ち止まる
「……ちなみにね、あずさちゃんくらいの背丈の子なら抱きかかえたり、おぶって行けるから本当にきつかったら言ってね」
そう手を差し伸べて言うのだった
「二人とも話終わった〜?
ちゃんと道案内するからついといで〜」
木々の上からのんたりした声が響いた
「わ、私だって準備もなく森に来たわけじゃないよ?
コンパスもあるし、万が一のために信号弾だって
借りてあるんだから」
つまり遭難を心配しなければいけない程度の山歩き力。
迎えに来た側であるというのに、結局サナさん頼りで
森林を脱出する羽目になるのだった──。
「確かに日本人ではあるね
私は、うん」
「……私もうん、教えられるようなそれなら教えるよ」
小さく頷いて、そう返すだろう
「……あずさちゃんが私を信じてくれるなら、早めには出れるかな、うん」
「んむ、今はそれだけで充分。あんまり遠く前の方
見てしまうと、足元見えずに転ぶかもだしな」
「ヒロくんほど力強く断言は出来ないが、サナさんになら
会いに行ける気がするんだよね、私。ほら、フェリくん
ラートくんはもう……種族? からして違うなって感じが
するけど、サナさんやヒロくんはってそれよりは近い、
ごく普通の日本人っぽいからさ」
「あとでスマホの番号とアドレス、教えとくよ。
もし繋がれば、揺らいだときにお話できる」
「……それじゃ、森から出ようか」
「とはいっても素直には信じられない程度には……あったけど今だけは素直に信じようとする」
苦笑いを漏らして
「……取り敢えずここから移動したほうがいいかな、多分」
「すり減っているの込みだろうけど
……今のは怒るより、嬉しいが来てしまったのが原因でね」
困ったような笑みを漏らす
「あずさちゃんの今の言葉信じるよ……そうしたいからもあるけど」
「……ここまでしてくれて
言ってくれて……私はまだ蓋をし続けているかもしれないけど、それでも覚悟だけは決めたい
それは、だいぶ失望はされているかもしれないけどまだこうして向き合ってくれようとしてくれる人のために」
穏やかな声音でそうまとめる
「サナさんの『怒れない』は擦り減ってることも
込みだろう、むしろ怒れるようになってくれ。
心が弱り過ぎて怒る気力もないんじゃないか」
「いや今の私が言うのは本当に最悪なんだけど指摘しないと付いた癖抜けないし」
はぁ、と何度目かになる吐息を……今は緊張の抜け切った
息を漏らして、改めてサナさんの顔を見上げた。
「良いよ、やり直しても。やり直しは効くんだよ、
生きてればね。今の私の肯定が、それを信じる
第一歩にでもなれば最高だが」
「……多分、うん
……もしかしたら、私は今の所先への希望がまったく見えないところにまた帰るための勇気が……得たかったのかもね
今更だけどそんな理由があったのかもしれない……」
何となく、そんな理由がよぎり、苦笑いを漏らす
「……それともう一つ今更だけど、一つお願いがあるんだ
お風呂のときのやり直しって効くかな?
いつも何一つ癒やしを与えられないのがものすごく申し訳ない気持ちになってくるけど
……私は勇気がなかったんだ」
「……それはね
確かに優しさではないかもしれない」
言葉を一つ区切るとすぐ傍まで来る
「でも、人のことを想うことで出た覚悟の行動だからね……私には怒れないや
許すとか許さないじゃなく、それはうん、そんな気持ちが出てこないよ」
ぎゅっと頭を軽く抱くように一瞬抱きしめる
「サナさん、言ってる気持ちとやってることに重大な
齟齬があるからね。もちろん嘘は言っていないけど、
蓋をしてる部分の気持ちを見てないっぽくて」
「だから、その中身をサナさんの口から言わせようと
躍起になってたんだ、私。自覚したら間違いなく
心が軋むのを承知の上でね」
「そういうわけだから繰り返すけど、私は優しくない。
ヒロくんの方が……んやー、ヒロくんは優しいより
『強い』だなあ……」
「…』
「……はっきり言うよ。傷口をほじくるような物言いは
全部意図的だ。痛もうが構わない覚悟で言ったんだ」
「……だから、その、うん……怒られても良いので……」
「うん、まあ……もう言葉を尖らせる意味もないな。
ヒロくんくらい真っ直ぐな方が答えに辿り着くのは
早いのかなあ」
「まあもう気取られないようにとか考えず順繰りに
解いていこう。要はサナさんにはいくつもの楽な
逃げ道があったのに、どうしてそれを選べずに
山奥まで逃げるなんて最悪手を取ったかだ」
「本当は誘導も含めて言質取るまで問い詰めるつもり
だったけどね……やめよう。ヒロくんの一言でもう
十分だと信じて、答え探しがサナさんの『意味』に
なることを願うとするよ」
「ありがとうね……ありがとう」
「流石に私以外にそうなってそうな人は、多分いないんじゃないかな
早々ね……」