■ Ino.3 「野球しようぜ」――中島
体験版用の中くらいの島です。 想定人数:12人以下
STATS
10人 / 人数
体験版 / 難易度
ミディアム / 広さ
■ チャットとメッセージ
ゲーム中はチャットはALLと同じ表示がされ、またメッセージは公開されません。
エピローグ期間に入り次第チャットは通常公開され、メッセージはゲーム終了後に通常公開されます。
「鳩が食べ物に見えるとかそういう芸能人どこかで聞いたなー。
ん……”まだ死にたくない”ってより”やだやだ、いやだ”ってだけで、ちょっとハイというか自棄っぱちと言いますか……でもそれが役に立って、嬉しくて、目的に生きて来られたんでしょうね」
命の価値とかそういう事をニュースで見た人達のように論ずるつもりはないけれど、
「でも仕方ありません、おいしかったので」
アキノキは船に乗り込みました。
祠に手を合わせ、貝殻を幾つか置く。
直接手を下した回数はそう多くない。
しかしこの身体には数多の命が眠る。
「安らかにお眠り」
そして荷物を抱え、船へと向かった。
彼も祠に手を合わせ。
こういう生活をすると、命の循環という概念を改めて強く実感するものだ。
「うわっ……船ひろっ……!
じーちゃんのと比べ物になんないくらい広っ……うわっ…………良……………………」
船上でばたばたはしゃぐしパシャパシャ撮る。
逢樽は船に乗り込みました。
忘れ物チェック。
財布よし、腕時計外してないよし、スマホよし。おみやげのお手製うつぼクッションと貰ったおさかなクッションを抱えればあとは船上で出港を待つだけだ。
待つだけ。
「…………さみし、」
そういえば。
今の自分の姿、おおよそ水族館帰りと間違われてもおかしくないな?
俯瞰視して、思考を塗り潰した。
「……До встречи」
一通り捧げものを終えると、そう呟いて森を後にした。
願わくばここに返還したもろもろが次代を育む土壌となってくれることを祈るばかりだ。
サメ塚の話をぼんやりと聞いて、自分も散々伐採してしまい明らかに木が減っている森に足を運んだ。
おそらく一番この場を荒らしたのは自分だ。だからこそ、それまでの生をつないでくれたこの場への感謝と謝罪を込めて。
ちょうど森の中央地点に愛用していたтопор、幾多もの丸太や大枝、そして落ち葉やキノコを返還し、
それから資材で組み上げた簡素な祭壇と祠を設置した。
Eno.155:Иван А. Гладскийは森林で材料を組み立て、小屋を建てた!
Eno.155:Иван А. Гладскийは森林に罠を置いた!
「そうだな。
公園の鳩を見て『お、肉だ』とか思ったりしてな」
くだらないことを言って笑わせようとする。
まあでもマジで鳥を見てヒデキを思い出したりしそうだ。
「……久木沢の捕ってきたサメには助けられてたよ。
すげえ逞しかったな、お前」
そう言って、祠を作った彼女の心に倣い、汪介も手を合わせて見せる。
命を食ってるなんて感覚も、この島に来なきゃ感じなかったことだ。
ほぼ手ブラで帰ってきた。
そこらに放っておいたタライに海水を溜めると、まだかすかに熱を持つバーニングトーテムポールにぶちまける。
「我ながらなかなかしぶといね……」
「……よし、後始末こんなもんでいっかな」
後始末ついでに最後の見回りをしていたが、やはり知らぬもう一人の遭難者らしきものは見付からなかった。無事に帰ってますように。そんな細やかな祈りを水平線に向けて。
スカートの砂埃を払って、船の停まる砂浜へと戻っていった。
>>汪介さん
「当たり前だった便利さは無いですけど、できる事を皆でいっぱいしてましたしね。しばらく日常に違和感しか覚えなさそうで…」
道具の後始末、そういうのも大事かもと汪介の行動を見つつ、一週間を共にした銛をマネキンの手元に添えてきた。
「一応……多分、私が一番命をいただきましたし」
漁罠に掛かっていた魚を逃がして、罠を解いて。
銛や釣竿など、もう使うこともない道具たちを浜辺に無造作に置いた。
もしもまた沈んだ島が浮くようなことがあったとして、自分たちと同じ様に遭難者が出てしまったのなら……ちょっとでも楽できるかなーと。
きっと藻屑と化すお節介だ。
>>久木沢
「……だなぁ。
こんなコンビニも携帯もないような生活なのに、
いざとなると離れがたい。
不思議なもんだな」
そう言いながら、一週間ずっと火をくべ続けたドラム缶蒸留器の前にしゃがみ込み、お前もお疲れさん、と言って、火に砂を一掴み掛け、消した。
「……なんだそりゃ、サメ塚か?」
石像代わりにと屋根と壁だけの簡素な祠のようなものを作り、サメの端材やサメっぽい木片を添えマネキンを鎮座させる。
(たくさん獲って食べたなーという顔)
Eno.403:久木沢 杏子は砂浜で材料を組み立て、小屋を建てた!
Eno.403:久木沢 杏子は焼いたサメ肉を食べた! 海の旨味と臭みが口の中に満たされる……!
>>汪介さん
「すごい不思議ですよね。たった数日しかいなかったはずなのに、元の生活に戻れるのに……離れたくないなあって思ってしまうなんて。沈みたくはないのでちゃんと乗りますけど。
……もう少し、もう少し、って」
レイは船に乗り込みました。
最後にたくさんいるアヒルを放流した。
きっとぷかぷか浮かんでどこかに流れ着くだろう。
Eno.420:レイはお風呂にアヒルを浮かべました。🐤