■ Ino.42 どきどき!わくわく!ぷかぷか島
フリーにスモールハードコアで大暴れ〜!
STATS
3人 / 人数
ハードコア / 難易度
スモール / 広さ
■ チャットとメッセージ
ゲーム中はチャットはALLと同じ表示がされ、またメッセージは公開されません。
エピローグ期間に入り次第チャットは通常公開され、メッセージはゲーム終了後に通常公開されます。
「…………」
思案。ほかほかのパンと、貴方を見比べて。
パンを半分ちぎると――……
→
「とりあえずはこれで完成。
具を挟んで食べたりもするけど、かなり材料を使うから、今は難しそうかな……」
木材500本集めないといけないのだ。
「でもこのままでもおいしいよ。焼きたては特にね。
さあ、冷めないうちに食べてよ」
「…………」
貴方の笑顔をじっと見つめる。
理由は解らない――そもそも、感情に『理由』をつけようというのが間違いか。
貴方が嬉しいと、天使は『嬉しい』のだ。
良い匂いと共に差し出されたパンを受け取る。
自分が思い描いていたものとは全然違う、
あつあつふわふわそのそれをやっぱり360度からくるくる回して物珍しそうに眺めている。
「これが、パンなるもの。随分軽いですね」
くんくん。匂いを嗅げば焼き立てパンの香りが鼻孔をくすぐる。
初めての匂いに、少しだけ驚いた。
「これで、完成なのですか?他に何か調理を加えたりは……?」
いつかの会話を夢うつつで聞こえていたのか、首を傾げていた。
ルディの言葉を聞いて、はじけるような笑顔を浮かべた。
「そうだよ!きっとそう……。
『楽しい』、わかってもらえて嬉しいな」
「じゃあ、次は『おいしい』だよ。パン、そろそろ良さそうだ」
パンの焼ける良い香りがあたりに広がっている。
木べらを窯の中に差し入れて中身を取り出すと、ルディの目の前にこんがりふわふわに焼けたパンを差し出した。
「これで完成。どうぞ」
「…………」
焼けていくパンを眺めながら、暫く考えるように押し黙る。
「私は。楽しい、や、嬉しいは、わかりませんが……。貴方が料理をしている姿や、シュパーズが舟の計画を立てている姿を観測していると、」
「観測して、いると……」
緩く広げた手を、胸元に。
言葉が途切れ、目を閉じて、十数秒かけてじっとまた押し黙る。
「恐らく。貴方達が、そうして喜ばしくしている姿は、私にとっても同様の感情を与えている可能性があります」
ゆっくりと、貴方に顔をあげる。
「これが、楽しい、なのでしょうか?」
目をゆっくりと開き、貴方に向けるか。
「うん、楽しい」
「食べるのは楽しいし、気心のしれた相手と食べるのはもっと楽しい。
作る時に無心になれるのもいいし、手をかけたらかけただけおいしくなる。
そしてなにより……自分の思い通りになるし裏切らない。
だから好きだよ、料理」
言葉を続けているうちに『楽しい』から話がずれていっていることに気づき、ちょっとだけ顔を曇らせた。
でもすぐに気を取り直して
「他人の『楽しい』が分かるなら、ルディもそのうち『楽しい』が分かるようになるよ。
もしかしたら料理じゃないかもしれないけど」
と笑った。
「楽しい、は、私には解りませんが……」
貴方の顔をじっ、と見つめる。
「ラザルは、料理が楽しいのですね。顔が穏やかに見えます」
あっ、思った以上に手際がいい!
レンガを焼いたときの経験があるからだろうか?
「うん、あとは焼き加減に気をつけながら焼けば出来上がり。なかなか楽しいだろ? 料理」
と大きな木べらのようなもので千切った生地を窯の中に入れながら聞いてみる。
少しでも『楽しい』を感じてもらえてたら良いのだけど。
「私はレンガを作成する時に使いました。無事使用に耐えうることを確認しています」
モルタル零したりして大変だったね……。
「解りました。記事をちぎって丸める、実行します」
指でまあるい生地をちぎって、後ろで閉じるようにして丸める。生地の扱い方に対して、迷いはなさそうだ。
「これを窯にて加熱処理をするのですね」
ほわほわ。想像の中では生地がレンガになっている。
満足したのでヨシ! 良いのか?
まあいいか。ダメならそのうち誰かが命名し直すだろう。きっと。
この島の新しい名前が決まりました。今からここは『どきどき!わくわく!ぷかぷか島』です。
「……」
誰もいなくなった頃合いを図り。
「だね。
……結構立派な窯だな。初めて見た」
堂々と立つ窯を、感心の目で見つめた。
予熱のために薪を入れ、火をつける。
そして生地を取り出すと指でふにふにと弾力を確認する。
「うん、生地、ちゃんと膨らんでるな。ルディ、食べやすい大きさに千切って丸めてもらっていい?」
「成程な……」
「お、パン焼きか。いってら。
動物には気を付けろよ~」
今のところ拠点から動く気のないらしい男は
森へ向かうだろう2人を見送るつもりだ。
「窯はここですね」
森の中に堂々建造された窯の場所までやってきた。
「そうなんですね、かわいい、のですか……」
かわいい、あんまりよく理解できてないかも。
「はい、是非とも同行させてください。釜は森にありますね」
貴方が生地を倉庫から出すのをみて、森の方へと歩いて行くか。
🦀
(何故か稚拙なカニの落書きがある。)
「わくわくぷかぷか島……かわいいな」
素直な感想を言った。
ルディの上司のイメージが邪神めいたイカのバケモノから、カラフルでファンシーなイカのイメージに変わったかもしれない。
「いつでも大丈夫?
じゃあ今から行こうか、ルディ。生地持ってさ」
倉庫から昨日の生地を引っ張り出した。
ノコギリ
木材80本
……
荷車、小屋、コンテナ
木材300、その他沢山……
(いつの間に書いたのだろう?)
(乱雑なメモが書かれている)
「おかえりなさい、ラザル」
「私は何時でも行くことができます」
「私ですか?私はあまり物の名前を決めることを得意としていません」
基本的に道具はデフォ名だしね……
「上司のセンスを拝借して導き出すならどきどき!わくわく!ぷかぷか島になります」
カスのセンスか?
「ただいま」
すこしすっきりした顔で帰ってきた。風呂に入って酒が少し抜けたようだ。
ドカドカ倉庫に木材を入れながら、ルディに声をかける。
「ルディ、一緒に森にパンを焼きに行かないか? 時間ある時で構わないからさ」
「あぁ、そういうあルディ
アンタ島の名前を決めるとしたら何がいい?」
「おはようございます。……調子が悪そうなので休めば……、」
声をかける前に行ってしまった。
「お気をつけて」
見送る。