■ Ino.11 ゆうれい島
体験版用の小さな島です。 想定人数:5人以下
STATS
5人 / 人数
体験版 / 難易度
スモール / 広さ
■ チャットとメッセージ
ゲーム中はチャットはALLと同じ表示がされ、またメッセージは公開されません。
エピローグ期間に入り次第チャットは通常公開され、メッセージはゲーム終了後に通常公開されます。
なんか寂しいにゃ……
みんなもうお船乗ったのかにゃ……?
(ちょっとだけ持ち物を持って、トテトテと砂浜を歩いている)
「……楽しかったなぁ。
もうおしまいかぁ」
<砂浜にぽつんと独り言が響く>
<体を十字のポーズにして
シーツが潮風でバタバタする感触を楽しんでいる>
「おう、また後でな」
少年もまだやり残している事がいくつかあるようで、残り少ない時間でやれるだけの事はしておくようだ。
片手をあげ軽い挨拶をしてその場を去る──と、
「あ、ミコ!窯焼き楽しかったぜ!
未練1個消化できた!ありがとなー!」
振り返り、そう告げると今度こそ森の中へと駆けて行った。
「うん。じゃあ、」
「あとでね」
旅立つにしろ、残るにしろ、
やっておくべきことはまだある。
ポラロイドカメラのレンズを拭いた。
もう少し出港の時間が近づけば、
きっとミケとおばけも浜に来るだろう。
「オレもそろそろ荷造りしねーと。
……つってもそんな無いんだけどな。
持ってけるものも限られてる気するし」
それでも無くさないための準備はしておきたいところだ。
「あのさ、オレ、ミコにまだ言っておこうと思う事あんだ。
でも今じゃなくて後でいいや。まずはお互い旅立ちの準備済ませないといけないしな」
「えーと、まてまて。
くおんなるてんにみすてられし……」
ぶつぶつ。
「そう言われたらカッコいい~…気もするか?
その島名……んーあとで二人にも意見ききてーな」
少女があまりにも自信満々なので確かにキレのあるカッコよさな気もしてきたぞ。
「†久遠なる天に見棄てられし
地を這い儚き定命を貪る者たち†の島」
聞き返されたのでもう一回言い直してあげた。
キレキレのカッコよさだ。
「ガリョがカッコよくしろって言ったんだも〜ん」
いかだのロープ結びを再開した。
「は?」
「え?んん?くおんなる?てんに……なんて?」
あまりにも洗練された命名すぎて思わず臭かったときと同じ顔になった。
「ちょっとオレには理解がおよばねーかも……?
ミコ、すげーな……何言ってるかわかんねぇもん。
ミケとおばけは意味わかんのかな???」
この島の新しい名前が決まりました。今からここは『†久遠なる天に見棄てられし定命を貪る者たち†の島』です。
「もっとカッコいい……」
難題だ。考えている。
「†久遠なる天に見棄てられし
地を這い儚き定命を貪る者たち†の島」
限界までカッコよくした名前をお出しした。
「超元気生存島ってなんだよ、だっせー!
ミコってネーミングセンスねーのなー」
『ゆうれい島』も大した捻りのないネーミングだったが棚上げだ。
「まあ、めちゃくちゃ生気に溢れてる感じで?
ある意味オレは好きだけどさ~…」
「……いやでもやっぱそれはないんじゃね?
せめてもっとカッコいいのにしろよー」
なんて同意しかねてる間によもや島の名前が変わっているとは気づかない少年。
この島の新しい名前が決まりました。今からここは『超元気生存島』です。
「むむむ」
ここにきて嘘が破綻しまくってきた。
こうなったら……どうしよう?
「笑い事じゃないのよ、ガリョ!
そんなこと言ってると今日からここを
超元気生存島にするわよ」
「ミコがマジでユーレイって事になったから、この島、マジのマジで『ゆうれい島』になっちまったな!」
わはははっと屈託のない大笑い。
「まあ、元々ミコがココは『あの世』だって言い出したんだから当然か。
だからオレもそう名付けたわけだし、な!」
「え。」
思いっきり浜辺から旅立つ皆に手をふり、灰を撒いておばけにもらったクラッカーを盛大に鳴らしてやろう!
とか思っていたという、顔。
「あー…そうだよな。
オレが島に残るっておかしいもんな。
う~ん、じゃなんかそれとなく乗ったフリして降りちゃえばいいか?」
「そっか。それなら」
私も残ろうかな、という言葉は……飲み込む。
帰るつもりでいるもうふたりまで
ここに残ることにしかねない気がした。
「残るなら、こっそりね。
死んでるのは私だけってウソついちゃったから」
「ごめ、ちがうちがう、行くよ、いくいく。
ちゃんとオレも行くべきとこに!」
少女の落胆の声をきけば、言葉足らずだったことに気づき慌てて訂正。
「ただ、どうも来た船に乗ってもオレが元居た場所には戻れそーにないっつーか。
だからこのまま島が沈むまでいよーかなって。
そしたら戻れる気がするんだよな、うん」
と、全部ただの少年の憶測でしかないが。
本人はもうその気でいるようだ。
「え?」
信じられない返事を聞いた、そんな反応。
「そう……」
「私と来てくれないのに、残るの?」
露骨に落胆した声で、小さく返した。
とても大丈夫だとは思えない脆そうないかだだと思う。
でも、少年には少女を引き止める権利はない。
もどかしくとも自分で選んだのだから。
「……途中でばらけたりしないように、しーーっかり縛っとけ。
あとあんまモノ乗せると重くなるから最低限にしとけよ!」
でも旅支度の口出しはする。
「オレか?どこにも行かないぞ。ここに残る」
「そうよ、お船には乗らない。
海域を出たら旅に戻るのよ」
うってかわって、真面目な表情へと変わり。
いかだの帆柱にロープをきつく結ぶ。
「波のない静かな海だから、だいじょうぶ」
「ガリョは……どこまで行くの?」
「お祝い? それ、とってもすてきね!」
しかし撒くのはマイクロプラスチックである。
立つ鳥あとを濁しまくりだ。
せわしなく動き出した少女が放置した窯に近づき、まだ燃えてる部分をつんつん木の棒でつく。
「そいや、ミコは船に乗らないって言ってたけど。
どーすんだ?いかだで最果てに向かうのか?」