Ino.8 大森林ツタツタ島
遠方たる孤島はそこにある。
STATS
7人 / 人数
ハードコア / 難易度
ミディアム / 広さ
OVERVIEW
小さな孤島。君は本当に生き残れるの?
チャットとメッセージ
ゲーム中はチャットはALLと同じ表示がされ、またメッセージは公開されません。
エピローグ期間に入り次第チャットは通常公開され、メッセージはゲーム終了後に通常公開されます。
「きっと、短いサイクルで。何度も何度も繰り返す内に――」
と、その先の言葉に詰まる。
「……わたしみたいな若輩者の言葉なんて、何の慰めにもならないでしょうけれども。
その、皆が無事で良かったです……本当に」
「……あのシマって、不思議なんですよね。
一週間ごとに沈むのに、何らかの痕跡があったり、ひとが流れ着いたり、救助船が来たり……」
「いえ今回は来てませんでしたね救助船……難破船は辿り着きましたが……」
「ええ、やらかさないよう気をつけるとしましょう。
多分大丈夫だと思いますよ、ルディちゃんの記憶ではそう酷いことにはなってないみたいですから」
「そうですね、海上のどの時点で元の世界に戻るか分からない以上、挨拶は早いほうがいいでしょう。
さようなら。桃さんの行く道に幸いがありますように」
「ああ、無人島で共に沈むのもどうかと思ってつれてきてしまったよ。
真水もあるから大丈夫さ」
問題はネーミングセンスである。
「そっちも、どうか気をつけて。
色々大変とはいえ、怪我のないように頼むよ。
やらかすと泣くよ」
「……さようなら、イザヤ。
もう暫く船旅を共にするが、きちんと挨拶はさせておくれ。
どうか。君の行く道に幸福と平穏がありますよう」
「ツルニくんですか……」
空き缶を見ながら苦笑している。
中身は見えないが、もしかして青紫色だったりするんだろうか、なんて思ったり。
「カエルに水分の補給をするの、忘れないであげてくださいね。
長い旅路、どうかお気を付けて」
「それは良かった」
「後は帰る奴は帰るだけだねえ。
僕達は長い旅路だツルニ君」
あっこいつ!
空き缶の中にカエル入れてきてる!
「通るといいですねぇ」
「駄目そうなら、私が全部いただきますよ。
とっても美味しかったですよ、桃さん。
ごちそうさまでした」
「僕の作れる料理は全部彼由来だよ。
……大事な記憶なんだ、ついぞ誰の理解も得られなかったが、『僕』にとって料理というのは大事なファクターだった」
「ま、少し手を広げすぎて
遊んでいるように見えただろうからねえ」
「そうだねえ、君が消えて少し騒ぎになっているだろうから、忙しなく飛び回った覚えがある。
多少の物資も運搬出来たからね、フレンチトーストはどうだったかな、運んたかな、荷物の検分はしなかったから曖昧だ」
「……賭けだねえ。通ることを願うよ。
でも、イザヤ。君の血肉になるのも悪くないさ」
「そうなのですか、ラザルくんから!
それはなんとかして、食べさせてあげたいですねぇ……」
腕組みをして考えこむ。
前例から、戻る場所を選ぶことは不可能だ。海域を出た時点で元の場所に戻ることになるだろう。
「戻ったらルディちゃんが伝令として来てる、という可能性に賭けるぐらいしかないですねぇ……」
「ああ、やっぱり無理かぁ。
オリジナルが往復すれば余裕だろうけど。
そんな動きをさせるための手段がないものね」
手紙が付く前に賞味期限が終わるよお。
「レシピ?ああ。……それはね、ラザル本人に聞いておくれよ。
かつて、彼から教えて貰ったものだ。
経験と記憶の引き継ぎ、お陰で僕達は随分と料理が上手くなったものだよ。なんせ、もう味覚破壊物質は作らないくらいには学習したよ」
「ある種の成果……だから、それを渡したかった。
叶わないなら、まあ、向こうで美味しく食べて忘れてくれ」
「ではいただいていきますね」
海に投棄しかねない、の部分にはあえて触れずに。
「ラザルくんとの合流は……難しいですねぇ。
今はかなり離れた場所にいるはずですから、渡す前にダメになってしまうかと」
でも食べてほしいという願いは叶えてあげたい。
「もし良かったら、レシピを教えていただけますか?
次会うことがあったら、同じように作って渡しますが」
「ああいや。構わないんだ。
相手によっては海に投棄しかねない空気だったろうから。
だからさ。君が持って帰ってくれ。
向こうで食べてもらったらいいんだけど……
もし、もしもだ。
……もしも、早いうちにラザルと合流出来るなら。
彼に食べて欲しくて」
「……ああ勿論、出処は内緒で頼むよ」
「それなんですけどねぇ……」
すまなそうな顔でもう一つのバスケットを荷物から取りだした。
「覚えてはいたのですが、渡しそこねまして。
すいません、桃さん」
「……仕方のないことかあ。
まあ、そうやって片付けるには勿体ない程の一期一会だった。
そういえば、君にもう一つバスケット預けてたと思うけど。
……そっちは持ちっぱなし?それともゴムボート組に渡したかな?」
「おはようございます、桃さん」
「それは天使に限らず、だと思けどねぇ。
もしかしたら人間の方が多いかもしれませんよ?
すれ違いは、仕方のないことです」